第27話

芙蓉(ふよう)という列強の魔法使い。


探りを入れている玲奈ちゃん。


パーティーに招待された同行人として潜入。


会場に赴きました。


前の戦闘力が買われて。


逮捕劇の主力に抜擢されたのです。


なので5人で味方魔法使いと一緒に。


芙蓉を捕まえちゃいます。


玲奈ちゃん。

「豪華なパーティーですね。」

「漁夫の利ですか?」

「大漁なんですかね?」


芙蓉。

「大漁?なんのこと?」


百合花ちゃん。

「お金持ちという意味なのです。」


渚ちゃん。

「わたしたちが漁をして網にかけるのです。」


芙蓉。

「よくわからないが。」


百合花ちゃん。

「でも分かっているのです。」


渚ちゃん。

「後は口実があればいいんだけれど。」


芙蓉。

「むう?」

「言っていることがわからないぞ。」


渚ちゃん。

「でもあなたは知っているでしょう。」


百合花ちゃん。

「知っているけれど分からないのです。」


美桜ちゃん。

「最近流行のジョークよ。」


朱莉ちゃん。

「流行遅れにならないでくださいよ。」


芙蓉。

「流行りか。」

「ついていけないものだ。」


いつの間にか取り囲まれている芙蓉。


警察官が到着して。


一緒に他の魔法使いが駆けつける。


芙蓉逃げ出すが。


接近され過ぎていて。


猛攻撃に遭って。


一瞬で敗北。


派閥争いを無駄に広げた最大の裏切り者であった。


後にどこかに追放されてしまったとのこと。


三家連携でみんな合意した為。


さらに寡頭制に陥るのは良くないと認識が一致。


ささいな意見の違いはあるけれど。


組織の再編に成功。


動乱は爽やかに終息しました。


玲奈ちゃんは派閥の有力者のひとりになっていましたね。


また。


実力が優れていると知れ渡って。


頼れる存在とされ。


連携が上手に機能するにつれ。


貴族制度が見直され。


より高度で洗練された体制の構築。


貴族制度は全員連携という形で成立し。


グレードアップを達成するに至りました。


玲奈ちゃん。

「人の行方と水の流れ。」


百合花ちゃん。

「胡蝶の夢。」


渚ちゃん。

「邯鄲の夢。」


朱莉ちゃん。

「浮世は夢。」


美桜ちゃん。

「人生朝露の如し。」


胡蝶の夢。


荘子が胡蝶になった夢を見て。


さめた後も自分が胡蝶になったのか、胡蝶が自分になったのかを疑ったという故事から。


夢と現実とがはっきり分かれないことのたとえ。


また人生のはかなさのたとえ。


好きに振る舞っていても。


やっぱり拭いきれない夢のような世界。


目覚めているのか分からないけれど。


魔法少女だから気付くことができたのでしょうか。


玲奈ちゃん。

「誠に良い余興でした。」


朱莉ちゃん。

「余興は盛大でなくちゃね。」


渚ちゃん。

「これからが本番。」


百合花ちゃん。

「序章に過ぎなかったのです。」


美桜ちゃん。

「もう始まっているわよ。」


ステージは新しくなり。


移り変わりました。


魔法少女は新時代を迎えます。


女性の時代の到来からはじまる。


それは黄金時代への布石のような。


出来事なのでした。

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