第12話

玲奈ちゃんが勉強しています。


良書を漁って。


山積みにされた本を読んでいます。


朱莉ちゃん。

「すごい本の数!」

「後で借りていい?」


玲奈ちゃん。

「構いませんよ。」


渚ちゃん。

「渚も本読みたいなー。」

「古本屋行こうかなー。」


朱莉ちゃん。

「古本屋は宝の山だよね。」


渚ちゃん。

「掘り出し物がいっぱいだもん。」


玲奈ちゃん。

「ところでみなさん。」

「よりよい生き方ってなんでしょう?」


朱莉ちゃん。

「うーむ。」

「深いですねー。」


百合花ちゃん。

「ゆりかです。」

「混ぜてください。」


美桜ちゃん。

「興味深いはなしよね。」


渚ちゃん。

「みんなで囲んで考えよー。」


玲奈ちゃん。

「かつてのソクラテスは。」

「生きるために食べるべきで。」

「食べるために生きてはならない。」

「と言われました。」


朱莉ちゃん。

「生活だけを考えて生きると人生は無意味。」

「ということ?」


渚ちゃん。

「違うよ。」

「目的を持っていきようよ。」

「という意味だと思うよ。」


百合花ちゃん。

「ひとりひとり正解があるから。」

「向上心を持って生きましょう。」

「という意味かな。」


美桜ちゃん。

「実り多き人生を送ることが必要なんじゃない?」

「かつてのゲーテみたいに。」


玲奈ちゃん。

「人の生き方というものは。」

「人のあるべき姿に沿ったものがあるのでしょうか。」


美桜ちゃん。

「楽しく暮らす。」

「なんて考えがちだけれど。」

「怠慢になりませんか?」


朱莉ちゃん。

「迷子になるような考え方もあるよね。」


渚ちゃん。

「ただ生活していればよい。」

「という生き方では。」

「得るものがないような。」


百合花ちゃん。

「それは他人の視点かもです。」


渚ちゃん。

「だよねー。」


玲奈ちゃん。

「自分で答えを見つけなければならないようです。」

「どうもそう思います。」


美桜ちゃん。

「正解はひとつではないので。」

「この論議は有益だったようです。」


渚ちゃん。

「このくらい本があると枕にできない?」


美桜ちゃん。

「そんな本の使い方をしてはいけません。」


玲奈ちゃん。

「女性は生まれたら結婚。」

「でしょうか?」


百合花ちゃん。

「人それぞれですよ。」

「結婚しない人もそれが正解。」

「結婚する人も正解。」

「それぞれの正解があります。」


玲奈ちゃん。

「愚問のようでしたね。」


朱莉ちゃん。

「わたしは体動かしてくるよー。」


渚ちゃん。

「渚はお姉さんと買い物です。」


百合花ちゃん。

「古本屋に行くです。」


美桜ちゃん。

「ドーナツの新作があるわよ。」


渚ちゃん。

「わーい!」


玲奈ちゃん。

「わたくしは本の虜。」

「本はわたくしを離さない。」

「みなさん楽しんでいらして。」


みんな解散。


部屋では。


読書に熱中する玲奈ちゃんが。


メイドさんに紅茶を持ってこられて。


のんびり。

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