第13話
新興宗教「エディティオ・ウルガータ」
エディティオ・ウルガータとは「共通訳」という意味で。
要するに自分たちが基準という意味。
教義は「共同体」でいいことのように見えますが。
内容は人類中心主義で。
ヒューマニズム・人文主義・人間主義。
カトリック教会の権威主義・形式主義をかなり批判しているんです。
カトリック教会側からは危険思想として注意が呼びかけられていますよ。
新聞記事に。
批判的な記事が載っていました。
すみれ。
「異端邪説も繁栄するんやな。」
あかね。
「間違ったものが繁栄するというのは。」
「人々が腐敗するか無知に陥った証拠なんじゃない?」
すみれ。
「宗教に対して何も知らなければ。」
「偶然の成り行きでそっちに行ってしまうわ。」
「正しい宗教について誰も知らないのであれば。」
あかね。
「西洋ではあまり見られない現象で。」
「人間の愚かさを巧みに突いたんでしょう。」
すみれ。
「異端の教えを信じても救われない。」
「正教のみ神様の加護があるんや。」
「自分勝手に解釈した連中が何言っても。」
「ほら吹き話。」
あかね。
「陽気暮らしなんてものが教義にあるらしいよ。」
すみれ。
「それって安楽を取りましょうっていう意味やんけ。」
「それ悪徳に繋がるわ。」
「確かに女性は特に。」
「安楽を取りたがる習性があって。」
「腐らせる原因になっているようやけど。」
あかね。
「正教の系図を辿ると。」
「日本では神話の時代。」
「西洋なら神様から受け継がれてきた。」
「神様との関係から得たと証明できるよね。」
すみれ。
「それに対して新興宗教は人間が勝手に解釈した系統を持っているんや。」
「聖書の本当の著者は神様で。」
「著者に啓示を与え続けて。」
「間違いの無いように記されているほどやで?」
「有名なモーセもむかしの言い伝えを基盤に。」
「おまけにモーセは神様と直接会っているし。」
あかね。
「正しい宗教には正統な系図がある。」
すみれ。
「プロテスタントはカトリックから分離したけれど。」
「考え方が違ったのが原因みたいやで。」
「はじめからふたつに分離する定めがあったんやきっと。」
「神様から受け継いできたものは健在。」
あかね。
「それこそ神様の計画だと思う。」
「異端かあ。」
「政府は何もしてないの?」
すみれ。
「脅威が深刻化してきたから。」
「なんとかして抑制しようとしているやけれど。」
「法律が律法を基準にしてないみたいで。」
「中々成果はあがらへん。」
あかね。
「人間は間違ったものを崇拝したら。」
「生き物として成立するのかなあ?」
すみれ。
「人間に対する批判が少ないし。」
「人間は愚かな生き物だという認識が無いんや。」
あかね。
「人類は自惚れたり。」
「高慢になっているのかもしれない。」
「誰かが傲慢を砕いて。」
「高ぶる人類に罰を加わえないといけない。」
「自己批判を忘れた人類は。」
「我が強くて。」
「我を張るようになった。」
「だから悔い改める必要があるんじゃないかな。」
すみれ。
「道理に従って言えばそうなるわな。」
「みんななぜ自分が正しいか?これは説明できへん。」
あかね。
「正しいという理由を述べてください。」
「こう言われると誰も答えられない。」
すみれ。
「どうせ適当な屁理屈を言うくらいやろ。」
「理由を述べられない時点で正しくはないんや。」
あかね。
「いかに道理に従うか。」
「順正であるかが問われるよね。」
すみれ。
「そうだと思うわ。」
「自分は真実だと言う人が多い。」
「確かにそうやね。」
あかね。
「宗教・神様に対しての間違った認識。」
「これは教訓になるかな。」
すみれ。
「間違わないと分からないのも人間やと思うけれど。」
「すみれちゃんは初心に還って。」
「いろいろ学ぶことにしたんや。」
あかね。
「それではこの本とかどう?」
すみれ。
「良書かな?」
「本は愚書が多いから難しいわ。」
あかね。
「本は信頼性で決まっているよね。」
すみれ。
「分かった。」
「古本屋行こう。」
あかね。
「賛成。」
ふたりで手分けして良書を見つけに。
古本屋に向かいました。
新興宗教「エディティオ・ウルガータ」
人間の腐敗の象徴でしょうか。
日本は宗教が浸透しておらず。
西洋のように社会の一部になっていません。
こうした遅れが隙を生んで。
新興宗教(異端邪説)が繁栄する原因になりました。
異端は人間が作った宗教体系で。
正教は神様から受け継いだもの。
両者の違いははっきりしています。
正しい宗教。
特にカトリックとエディティオ・ウルガータは激しく対立している現在。
巻き込まれないように。
注意するだけです。
新しい脅威は生じますが。
素早く対応することができました。
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