腐女子ってリアルホモは好きなのか?

 朝起き、枕元にあるはずのスマホを探したがなく、変わりに50くらいのおばさんがメイド姿でこっちを見ていたのではね起きた。


 おばさんのメイド姿はきちいて。王様趣味悪。


 高級そうなベッドから起き上がると、テーブルにはパンと紅茶がある。珈琲が飲みたかったが、別にいいか。


 俺は昨日貰った着心地のよい服を着て、朝食を済ました。この世界に米はあるのかなあ?探してみたい。


 ちなみに国からの命令は、殺されないこと、裏切らないこと、国から出ないことだ。

 現在元の世界に戻る方法はなく、あるとすればあっちから引き寄せることくらいらしい。


 まあ、元の世界が恋しいか?って言われたら別になんだが。

 俺はご飯を食うと、おばさんメイドに昨日下痢クソ爆発させたところに案内してもらった。


 ちなみにあすこの名前は謁見の間と言うらしい。

 そこに旅へ行くことを王に示すことと、旅に同行する魔術師と会うためだ。


 魔術師はドワーフの女性らしいので滅茶苦茶楽しみだ。

 謁見の間につくと、黒いローブをまとった小さい子と、ヘレンが跪いていた。俺も隣に跪く。


 割愛。


 校長講話とかさあ、バカ長いじゃん。国王講話、それの2倍はあった。

 跪くのも膝に来るのに滅茶苦茶話すやん。黒ローブちゃんゆらゆらしてたよ。


 おめえだけふかふか椅子に座りおって何様だあ!王様やあ。

 てか膝より、踵がくい込んだケツの穴が痛い。くそ痛い。


 昨日から俺のケツへのダメージが深刻なんだよなあ。ヒールちょうだい。

 話が終わって、俺とヘレン、黒ローブちゃんの3人はヘレンと黒ローブの部屋に行った。


 2人の荷物をマジックボックスに入れるためだ。

 黒ローブちゃんの顔を見れていない俺は、ヘレンの荷物をマジックボックスに入れたあと、顔を見せてと言ったが、無言でスルーされてしまった。


 なんでや。


 ヘレンは見たことがあるらしいが、ドワーフは特殊な体と顔つきをしているため、美醜の判断が人間よりの黒ローブちゃんはコンプレックスらしい。


 そんなの気にしないのだが。

 まあ、旅をしていれば、いずれ見れるだろう。


そう思ってた時期が僕にもありました。


 旅を初めて2週間。ヘレンとの交友は深まるばかりだが、黒ローブちゃんの名前すら分からない。


 飯食う時には必ずそっぽを向いて食べ、いつ、どのタイミングでも顔が見れず、やって欲しいことがあっても話す前に行動してくれる。


 テレパシーなのかな?君はエスパータイプなのかあ。

 寝る時は、男も入れない結界が張っていて、兎が近寄った瞬間丸焦げになったのを見て俺とヘレンは縮み上がった。あすこが。


怖。


 ということで俺は聞けてないし見てもない。嫌だって、もし気に触ったらあの兎みたいになるんよ。


 ザラキだぜ?うちのヘレン、ザオリク使えないから、やれることと言ったらうなじ削ぐか巨人化くらいだから、それでもザラキには対抗できねえよ。


 全く顔の分からないまま、 2週間たったある日、意外と簡単に目にすることが出来た。


 ザラキ姉さんがいつもだが、どっかに行っており、いつものようにヘレンの後ろで魔物から守って貰いながら水を飲んでいたら、珍しく魔物が1匹俺の肩に噛み付いて来たのだ。


 いや、そこまで痛くはなかったのだが、ヘレンはめっちゃ焦ってた。

 どうも、傷の深さとかより攻撃されてしまったことが重要らしい。相当焦っていた。


 ヘレンをなだめているが、牙に出血毒があるらしい。血が止まらない。出血死はしないだろうが、少し危ないかな?


 ちょっと俺が焦ったところで頭に声が響いた。

「えーちょっとどういうことになってんのよおお!ヘレン!」

 ん?神様?それはそれは綺麗なトイレの神様が話しかけて来たのか?


「すまない!油断した!」

 あれ?ヘレンにも聞こえるのか?お前の母さん植村花菜?

「植村花菜でもトイレの神様でもないわあああああ」


 また頭に直接響く声、そういうの二日酔いには辛いんだぞ。頭痛いなあ。いや、酒飲んでないからなんで痛いんだ?

 貧血でした。


 パタン。


「起きろぉぉおおおおお」

 頭に直接響くこの声は、佐倉綾音かな?いや、矢島晶子かな?

 なんでこんなに声優が頭に掠めるのか謎だが、黒ローブちゃんだろう。俺がそっと目を開けると、矢島晶子がいた。


 いや、矢島晶子は声優の方だ。矢島晶子じゃなくて、国民的5歳児のあの子がいた。

 クレ〇ンしんちゃんがいた。シルエットがそっくりすぎた。うわあ、3次元のクレヨンし〇ちゃんなんか嫌だなあ。


 パーツパーツは美人なだけあって、クレ〇んの存在する日本にいた俺にはきっつい。わかりやすく言うと泉に落ちた綺麗なジャイアンみたいなんだもん。


 確かにコンプレックス持つわあ。

 俺はそっと痛くなった目を閉じ、頭に響く声に脳を澄ませた。

「私だって....好きでクレ〇ンしんちゃんになった訳じゃないのにぃ...」


 泣いていた。

しっかりクレヨンしん〇ゃんの名前を出してる。なんで異世界人がク〇しんを知ってるんだ?

「決まってるじゃない...私も元はあなたと同じ世界から来たのよぉ...」


 ふぇ!?え、日本人ですか!?うわあ、俺だけじゃないとかなんかやだな。

 ほら、ゴンとキルアが念使えるようになったけど念使える奴なんてそこら辺にいたしね。

 なんなら念って原付の免許なのかってぐらいいたしね。


「私は転生したのよぉ。ドワーフに、いや、クレヨン〇んちゃんに...」


 そこから、黒ローブちゃんもとい、クレヨンし〇ちゃん。ちゃうわ、異世界での名前はクレピカ、さっきハン〇ーハンターの話したからクラピカに似てるとしか思えない名前だ。日本名、鈴木陽菜乃さんは日本での25年と今に至るまでに及ぶ壮絶なストーリーを話してくれた。


 彼女は彼氏に振られたクリスマスに、倒れてきたクリスマスツリーの下敷きになったところでおそらく死に、気づいたらびちゃびちゃの状態で息ができず、もがいていたら自分の体が生まれたての赤ん坊になっていたらしい。


 かなり生々しい転生したらしい。


 ドワーフでは珍しく魔法を使えたが、言葉を使わずに念で会話するドワーフでは珍しく、相手の脳内にシンクロさせるのが苦手らしく、話すには2週間かかるそうだ。


 つまり2週間無言だったのは話したくないからではなく、話せないからだったってことだ。安心したわ。


 ちなみにヘレンとの会話は出来ているが、ヘレンは元々口数が少ない上、考えてることも読み取れたので、遠くに行ってても叱らなかったということだ。


 なるほど。ここまで来るとヘレンも日本人じゃないか怪しいな。


「なあヘレン?」

「なんだ?」

「青いどら焼きロボットの名前は?」

「なんだそれ?」

「じゃあ名前書いたら人を殺せる本の名前は?」

「なんだその最強の魔道具は?」

「アンパンの頭をちぎって食べさしてくるヒーローは?」

「ただの化け物じゃないか。」

「魚介類の家族は?」

「魚人族の集落か?」

「そこにいるやつにそっくりなのは?」

「ドワーフだろう。さっきから何をしてるんだ?」


 なるほど。こいつはここの世界のやつらしい。まあ、それもそうか。

「気は済んだ?まあ、元日本人なんてこの世界ではあんまり関係の無いようなものなのよ。」


 なるほど。確かに。魔法を見知ったヘレンもお前のテントの結界を見た瞬間にすっごい怖がってたからなあ。オスの本能は通じた。


「あーそれはちょっと違うよ?あいつの場合はどっちかって言うと興奮だ。」

「はあ?あれに興奮するの?マゾなの?あいつ。」

「いや、あん時ね。あんたが異世界召喚で浮かれて私をハーレムの1人にするつもりで寝込みに襲って来たらいやだったからあいつに任せたのよ。」

「誰が襲うかボケ。」

「誰がボケよ。何?童貞でしょ?どうせ。」

「うっさいわ。」

「はい図星。」


 いや、図星だけど、俺は違うから、童貞は童貞でも童帝だから、そこら辺とは一線を隠すから、賢者予備軍ですから。


「むしろそっちの方が...」

「うっさいわ。で?何を頼んだら興奮したの?」

「いや、あいつホモだからお前を襲ってもいいよって言った。」

 は?

 いや、ちょ、は?何?あいつホモなの?

「うん。」

 興奮したってことは少なくともその気があるってこと?

「うん。」

 え、俺攻め?受け?

「どう考えても受けだね。」


 oh......1回王城戻って人選からやり直すか。

「いや無理でしょ。」

「こっちの方が無理だわ!まだ童貞だぞ!俺は!何が悲しくてケツにバイルバンカーぶっ刺さらなきゃいけないんだ!ありふれくらいだぞそんなの許されるの!」

「いいじゃん刺されなよ。そっちに開眼したら?」

「誰がするか!そんなんだったら出家した方がマシだわ。千眼〇子でも万眼ぺぺ子でもなんでもやったるわい。」

「子ってついてるところから既に諦めてるよね。タイで性別変えちゃったよね。ホモじゃなくてオネエになったんだね。」


 埒が明かない。打開策を考えながら俺はヘレンの方を見た。

 ...ダメだあ。どっからどう見ても進〇の巨人のエレンにしか見えねえ。


 うわあ、リヴァイさんいて欲しい。てかエレンはお前のものだろ。

 よくBLで見るもんそのカプ。大丈夫だって、自信持てってリヴァイ。アルミンなんか敵じゃねえから。


「えー私は可愛い受け好きだからアルミン派ー。」

 「はあ?いやいや、女は皆リヴァイに夢中だろ。あんなカッコつけてるのに背がちっちゃいところにギャップを感じてときめいてるだろ。なんならアルミンは巨人化しちゃうしね。それも超大型って皮肉だし、そこら辺どうなのさ。」


「はあ?巨人になったストーリーのあの感動覚えてないの?瀕死のアルミンと団長どっちに薬を飲ませるか緊迫したいいシーンだったじゃない。兵長はあの判断をする為に生まれてきたのよ。あんなかっこつけて渡せるの兵長しかいないじゃない。所詮はアルミンのために生まれてきたなんの能力も持たない雑魚よ。」


「お前いいのか?たった今全国の兵長ファンを敵に回したぞ。」

「上等よ!あなたこそ全国のアルミンファンを敵に回したけどいいのかしら?」

「上等じゃコラ。てめぇ後で体育館裏来いやあ!」


 ガシッ

 メリッ


「さっきからエレンだのアルミンだの体育館裏などわからねえけどさあ、俺にだって好みはあるんだぞ。おい。クレピカ。」

「はは、やっぱそうよね。こ、こんな男嫌よねえ」

「おい。さっきから意味の分からないこと言っているが、バイルバンカーなんてものじゃなく、俺のこの相棒で刺すぞ。」


 そう言ってヘレンが抜いたのは銀色に光った剣。あかんて。それで刺したらただでさえ瀕死の俺のおケツがさらにグロテスクになっちゃうわ。


 この物語はR18指定されてねえぞ。俺のおケツのグロテスクは避けてくれ。

 マジ怖いわあ。おい。わらってんな。そこの腐女子。おい。


 まあ、という訳で俺のケツ処女は守られたと。あっぶねえわあ。

 このお話はBLじゃないからな。間違ってもそうさせねえから。俺の無双系にするから。


 転生したら四次元ポケットゲットした件とか良さそうじゃね。題名。

 え、作者が殺されそう?やめてくれ、また乳首斬られる。もう左はないんだよ。


 今日のうんこ事情は野グソだったね。もう2週間そうだよ。川を伝って歩いてるから、だいたいしたくなったら川にフリーダムうん子。え、万眼運子?


 やかましいわ。


 異世界の野宿は意外と便利だよ。多分俺しかそう思わないだろうけど、こちらとら四次元ポケットあるから。

 テレレレッテレーテントォーってできるから、ひみつ道具満載だから。


 ヘレンとクレピカは結構強い。ヘレンは斬撃飛ばしてるし、クレピカも全属性使えるっぽいし。


 今のとこ使ったの料理くらいだけど。

 料理道具も食材も調味料も武器も衣服もなんでも四次元ポケットに入ってる。


 もはやチート。なろう系の主人公達がマジックボックス必ず持ってる理由わかるわあ。

 これ無かったらあんなハイペースに魔王倒せないもん。あんだけスパスパ行けるのは四次元ポケットのおかげだったと。


 そういやのび〇くんも劇場版で魔王倒してたな。中身おっさんだったけど。

 いや、異世界無双したい訳じゃないけどね。そ、そんなつもりなんてないんだからああ!


 茶番はほっといて、なんか異世界っぽいことしたいなあ。

 四次元ポケットは異世界違うじゃん。22世紀の発明だよ。


 いや、まあ、暇なんだよ。ゲームもなんもないこの世界。魔法は使えずお金を無理に集める必要も無い。

 かと言ってじゃあ女性はって言われたら異世界来て言葉交わしたのそこのク〇しんとメイドばばあだぞ。


 ヘレンが入って無い?誰が入れるか。俺のケツ穴が腐海になるわ。


 腐女子は回れ右してpixiv開いとけ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る