メタネタギャグ異世界がやばい話
大蒜檸檬
下痢クソから始まる異世界トイレ事情
俺は今、赤い高級そうなカーペットに、下痢クソをしている。
いや、わざとやった訳では無いんだよ。
目の前には2mくらいしかない意味のなさそうな階段、行ったことは無いがまるでカトリック教会のような高い三角屋根。右と左の壁に立てかけられてる、金の鎧と金の武具。自由の女神そっくりの像。その前の椅子にふんぞり返ってる太って装飾がギラギラしてる50後半の初老のおっさんとその周りでベタベタしている若く美しい女性。そのまわりを囲む重装備の男たち。
まあ、ここまで見て「あ、これ異世界召喚じゃね?」って俺は思った。クソ放出しながら。
とりあえずここまでの経緯を纏めると、腹痛くなってトイレで下痢クソぶっぱなしてたらなんか目の前白くなって気づいたら公開脱糞してる、と。
いや、恥ずかしさとかは無いんだよ?なんか夢見たいなんだよね、例えるなら夢ん中だったら胸揉んでもいいみたいな感じ?夢だったら恥もクソもない感じ?
いや、クソしてる感覚とか腹の痛みとか若干のケツの痛みを感じるから全然夢じゃないんだけど、もう下半身モロだしだしいっかな?って思うんだ。
わかりやすく言うと若干の賢者タイム。
だから今俺は真顔で王様を見ながらすごい音立てて下痢クソできるわけだけど。
あーごめんねお姉さん方悲鳴あげないで。わかる。わかる。声聞こえなくてもわかるから汚いって言ってることくらい。
ごめんって、でもこれ生理現象なんだ。俺の一存じゃ止められないんだよ。
てか恥ずかしさより腹痛えんだよ。わかる?波来てる時に呼び出されたのよ。そこら辺もうちょっとタイミングわかって欲しかったなあ。
ねえ、王様指さして怒鳴らないで。わかるから、誰か連れて行けってことでしょ、わかるから。でも無理だと思うんだ。だってばりクソ出てるし、重装備の男の人達だってどうぞどうぞ状態じゃん。初めっからダ○ョウ倶楽部のオチやってるじゃん。
ああほらそんなことしてるからまた波来たじゃん。出すよ、高級そうなカーペットに。
割愛
今俺は、トイレにいる。
常に水が流れている水路の上に直接便座を置いた作りのトイレで、うんこを済ましてる。
もう第二次うんこ大戦も終わり、今はいわばアフタフォローみたいな時だ。
腹の痛みが引くまで続くちょちょ切れたヘドロがやっと終わりを迎えた。
俺は当たりを見回してトイレットペーパーを、あれ?なくね?どこにも紙がない。まあここは異世界だからトイレットペーパーはないにしてもなにか拭くものはないのか?
見回したらあったわ。汚ったないボロ雑巾みたいな布。
嘘やろ、あれで拭けって言うのか?俺のケツはデリケートなんだ。そうだろ、スネーク。
なんならいつもウォッシュレット使ってるし、その布絶対痛いじゃん。
てか黒いの付いてるよ?あれ、あかんやつだよね。明らかに他人のミサイルだよね。
クソミサイル付いてるので拭けって言ってるの?
ヤバくね異世界。
え、今までよく見てた異世界召喚とかされてる勇者達もこれ使って拭いてたの?マジ?
俺もう尊敬しかないよそんなの。あの人たちハーレム作ったり勝手に他人の家漁ったりするだけじゃなかったんだね。
偏見でしたごめんなさい。マジで申し訳ないです。
俺はそう考えながらミサイルの付いている雑巾布の端を持って裏返した。裏面にはクソが付いていないことを期待してだ。
結果は、ホヤホヤヘドロがいました。ベト○ターがいた。こんにちはしてた。
マジかあ、俺フェアリータイプだから効果抜群なんだって。言ってるじゃん。的確に弱点突いてくるじゃん。
どうしよう。これじゃあケツ拭くどころじゃねえよ。拭くって言うか塗り付けるじゃん。あかんて。カエラ泣くて。
俺が中腰でどうすればいいか考えていると、トイレのドアがノックされた。
「@&*#+-%=?@&#」
言葉が伝わらなくてもイケボはイケボなんだなってくらいのイケボだった、まあ、俺の頭はそんなことに対する感想はなく、救世主が現れたことに感謝しか無かった。
「すみません。布を持って来てくれませんかー?」
例え言葉が伝わらなくても、届け!この思い!ラブハート!!!!
結果は、ドアの上から水が降ってきた。
ああ、中学の記憶を思い出すわあ(闇深)。まあ、1回もそんな経験ないけど。
えっと、どういうことかな?何がどうなって頭の上に水をぶっかけるようになったのか?
あれか?この世界には、ノックに応じなければ即水をぶっかける風習でもあんのか?俺応じたじゃん。なんでや。
ちなみに異世界めちゃめちゃ寒いです。体感で言ったら日本の冬です。水ぶっかけられて俺の足が産まれたての子鹿みたいになってる。ブルブルです。
とりあえず絶え間なく水が降って来るのでその水でケツビッチャビチャになってもううんことかどうでも良くなったから裸になって出よ。
そしたら気使ってタオル持ってきてくれるやろ、流石に言葉が通じなくても。
糞愛
えーっとね。あの後無事ケツも全身も拭けてさっぱりした俺は、水をぶっかけてきた人に縄で手首を縛り付けられて引っ張られながら移動している。
いや、裸じゃねえからな?
まあ、言葉が通じなくても言うことを聞かすためだろう。
そりゃ俺だって手首縛られてなかったら水をぶっかけてくるやつに付いてこうとは思わんわ。
まあ、半ば強制的に本のいっぱいある図書館に連れられた。本棚たちの奥には怪しげに光る紫色の水晶玉が、安置されている。水晶玉の前まで引っ張られると、痛いぐらい手首を掴まれて紫の水晶玉に手を当てられた。水晶は青色に変化した。
「よし 、これで言葉がわかるか?」
うぉおおお!!びっくりしたぁああ!!何!?喋れるんじゃん!早く言ってよお。
いやまあ、絶対水晶のおかげだな。色変わったし、何より言葉が最初っからわかるんだったら水ぶっかけない....よね....。
「はい。これで僕の言葉も伝わりましたか?」
「ああ、すまなかったな。縛って、お前がビビって抜け出して死ぬのを防ぐためだ、許してくれ。」
んー、そんな抜け出したら危ないの?え、こういうの大体俺特別な力持った勇者じゃん。
いや、水ぶっかけられて頭冷えた今だからわかるが、あの王や周りの人たちを見るに平和そうなんだよなあ。
大した武力を求めていないと思う。
「大丈夫です。心配だったら縛ったままでもいいですよ?今では意思疎通も出来ますし。」
あの王様と教会っぽい所などを見るに、裕福ではあるのだろう。ここで抜け出すよりは、上手く手足に入り込んだ方が得だろう。
「いや、抜け出さないならいい。」
と言って縄を外してくれるイケボさん。縄が似合う。よく夜には亀甲縛りとかしてらっしゃる縄師さんかな?
「なんで僕はここに召喚されたのでしょうか?」
まあ、まずはこの質問だろう。なんのために僕は呼ばれたのか、なんのために公開下痢クソをしたのか、別に俺前の世界で嫌だったこととかあんまないねんけど、んな 。それはそれは綺麗なトイレの神様。
「荷物持ちだ。」
「ん?」
え、嘘やろ、まさかの荷物持ち?
はあ?そんなことのためにわざわざ異世界から呼び出されるの?冗談もたいがいにせいや。
「もちろんただの荷物持ちでは無い。マジックボックス持ちだからだ。」
「マジックボックス?」
「お前の世界の人々は皆容量無限で時間の流れないマジックボックスを所有している。そして、それはお前達しか持ってない。お前をこの世界に呼んだ理由は、国王の命を保管して欲しいからだ。」
まあ、これだけだとわかりにくいからこのあとの話と纏めると、俺ら異世界人は魔法などを使えない代わりに特別なマジックボックスを持っているらしい。みんなが四次元ポケット持ってるってことだな。
そして王様の命って言うのは王様の命を7つのクリスタルに憑依させるんだって、そしてその憑依された七つのクリスタルが壊れないうちは王様は寿命以外で死ぬことはないらしい。
まあ、要するにヴォルデ○ートの分霊箱みたいなことらしい。俺にはその七つのうち1つを持って旅に出て欲しいらしい。
マジックボックスは所有者以外に開けられず、また、持ち出せないようだ。
俺はそう聞きマジックボックスと唱えながら花瓶に触れたら、一瞬で消えた。
めっちゃ焦った。本当に焦った。
なお、出す時には花瓶をイメージしながら手をかざせばその場に現れる。めっちゃ便利。そりゃ呼ぶわ。
ちなみに、現在大きな戦争もなく、とてつもなく平和らしい。
強いて言うなら魔物が出るくらいだが、ドラゴンなどの強そうな生物は魔族が倒してくれるらしい。ていうか、ドラゴンも竜族として認められてるらしい。
まあ、勇者なんていらないけど、一応の保険は必要か、って感じで呼ばれたっぽいっす。
軽いな。
いやまあ俺魔法使えない時点で既に戦力外通告受けてるけど。剣?無理に決まってるだろ。
と言っても、そこまでで待遇は悪くなさそうだ。
いや、便所関係は現代日本で生きてた俺にとっちゃあクソ悪いけどな。うんこだけに。
やかましいわ。
まあ、俺の旅には国王守護兵1人と魔術団の人ひとりが付き添いになるらしい。
まあ、7分の1でも王様の命だし、俺に渡してほっぽり出してプチって死んだら意味ないしね。
そして守護兵の人は俺に水をぶっかけた人らしい。名前はヘレン・イエガーというらしい。どことなく巨人を駆逐する男の子に名前似てるけど、なんなら顔も地味ーに似てるけど。
縄をほどいて貰った後に来たのは、厳重に警備されていた地下室だった。
「これがクリスタルだ。大事にしまえ。」
そう言って、エレ....ヘレンは透き通ったガラスのようなクリスタルを渡して来た。
俺はそれを丁寧に受け取り、マジックボックスと唱えた。あれは俺のマジックボックスで永久永眠させよう。
「よし、次は明日からの旅の支度だ。」
え、もう?早くね?もうちょっと時間が欲しいんですけど。
まあ、ついてく以外に選択肢ないんだけどね。
どんどんと身支度が済まされたところで、俺は結構仲良くなったヘレンに聞いてみた。
「なあ。さっきなんでトイレに水ぶち込んだんだ?」
「ああ、あれか、よく転送とかすると酔うことがあってな、お前がずっとトイレに籠るもんだから召喚で酔ってると考えたんだ。酔うと水をかけるもんだろ。」
水かけるのは酒酔いだろ。まあ、異世界では同じようなものなのか。
にしても、召喚された時酔ったりはしなかったけどなあ。
色んな乗り物のある日本と異世界の慣れの差か。
「皆あの汚ったない布でケツを吹いているのか?」
「いや?皆魔法で水を生成して直接かけて洗うからほとんど使わないぞ、使うと言っても魔法が使えないものだが、王城で魔法が使えないのはお前と兵長くらいだぞ。」
なるほど。とゆうことは勇者はケツを水で拭いていたということか。
自前のウォッシュレットなんて贅沢だなあ。こちらとらミサイルついてんねんぞ。
あのヘドロとミサイルの正体は兵長だったわけだ。てかヘレンの兵長って言ったら某綺麗好きのちっちゃい女性人気高いかりあげクンしか思い浮かばねえ。
「おい、ヘレン。これは一体どういう状況だあ。」って言って欲しい。
まあ、うんこの謎は解明された。俺の勇者の株はまたしても地に落ちて兵長の株が上がった。巨人の兵長の方も上がった。
残りの魔術師の子は明日顔合わせだそうだ。
異世界の旅、かなり心が踊ってる。めっちゃ楽しみだわ。
ちなみに兵長はさっきあったが、背の高いゴリゴリのマッチョだった。汗臭かった。
心からケツを拭かなくて良かった。拭くわけないけど。
支度が終わったあと、俺の寝る部屋に案内された。客室らしく、かなり豪華だった。
ご飯は美食大国慣れしてる自分にとってはいまいちだったが、一緒に食べていたヘレンの反応を見るにだいぶ高級そうだった。流石王城。
ただいま日本でも見かけたことの無いキングサイズのベッドでピョンピョン跳ねてる。
子供みたいだがなかなかどうしてこれが楽しい。
あとはマジックボックスで何を入れられるか試してみた。
料理などは入れても形も温度も変わらず、いつでも出来たて状態だった。めっちゃ便利。
あとはベッドに下にいたネズミを入れようと思ったが入れられないため、生き物はムリのようだ。出来たら無双だったが。
そう言えば、王城というなんなら最先端でさえトイレはあんな始末だったわけだ。
やばい。これからどうしよう。え、トイレって重要じゃん。あかんわ。
下痢クソから始める異世界トイレ事情。
目標は衛生面に気を使った清潔なトイレを世界に浸透させるでファイナルアンサー。みのもんたさん。
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