2634年某日 フルグ・エーステライヒ国境 アルグィン 「ソマの左手⑧」

 「ファイアーフライ2、これより帰投する!」

戦闘機F-25ボガートを操縦しながら、搭乗員が指揮所と交信を行う。


「ファイアーフライ、用心しろよ。近隣でセイレーンが3機落されている。しかも光学照準の対空砲で・・・だ」

「えぇ!そんな馬鹿なッ・・・・F-31は本邦最新鋭の機体ですよ!それが・・・たかが機関砲トランペットごときに・・・」


彼が驚愕するのも無理はない。

F-31セイレーンの機動性は従来機のソレとは一線を画す。

現在ヴェスプティアの主力戦闘機はF-25であるが、航続力や兵装の搭載量などはF-31には遠く及ばない。(高高度域での機動性、直線での加速性能など一部の性能はF-31を超えているものの)


「だが事実だ・・・戦線指揮官のガン・ヒューリック少将はすぐさま更迭された。どうやら敵方にバケモノがいるらしい・・・」

「そんな奴がエーステライヒに・・・」


F-25は増槽ドロップタンクを投下し近場の航空基地に向かい直進していく。



◆――――――――――――――――◇―――――――――――――――――◆

”蛇”足チェックポイント!:フェニキア氏族の蛇は投石を多用する。

現代では鉛や青銅製の弾丸に代わり、高性能爆薬を充填したA12爆雷(対潜艦に搭載していたものを改造したもの)を河虎の皮を撚って作った投石紐スリングを用いて投射する。(時限信管を採用)







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