第46話 『だって~1人は寂しいじゃない?』

<クリス>


「ミア買わない?」


私の横で全裸になって縛られたまま眠ってるミアを見て思わず言ってしまってた。

私のお母さんはガンで亡くなっちゃったけれど、私は日本に戻ってからパパが紗耶香さんと結婚するって3日前に聞かされちゃったけれど・・・


ミアは交通事故でママを亡くしたのはもう11年も前の事

そして直ぐにミアのパパが後妻と結婚してミアと暮らし始めた

ミアが4歳・・・

私と紗耶香さんの関係みたいに


『邪魔に思われながら育てられた』


そんな感じがしちゃう

ミアは寂しかったんだ

今まで楽しい事なんて全然してこなかったんじゃないか?


何となく・・


そう思ってしまう。

私はミアに比べれば親の愛を受けてこれたんだ


一番親の愛情の欲しい時に、親の愛情が注がれなかった


そういう意味では、こんなに壊れちゃったのかも

紗耶香さんみたいに育児放棄しないで、ミアを育ててくれたのは立派だとは思うけど・・・


全裸で縛られ幸せそうに眠っているミアを見ていると

このままじゃいけない!!

これ以上壊したらダメ!!




『私がちゃんと導かなきゃ!!』




だから!!

レイラに!!


「ミア買わない?」

って思わず聞いちゃってた


「クリス犬じゃ無いんだから」

私の言葉にレイラは冗談だって思ったのかそんな反応をしてくる


「犬の首輪してるじゃない。ペットで良いんじゃない?可愛いでしょ?」


「クリス何バカな事言ってるの!!あのね!!首輪はしてるけどペットじゃ無いでしょ!!」


「レイラ『うさぎは寂しいと死んじゃう』って聞いた事無い?」

「クリス?何いってるの?」

「ミアはきっと寂しいんだよ。一人にしておくと危なっかしくて放っておけない感じがするの。

ミアのママはミアが4歳の時に亡くなったって聞いたじゃない?

ミアのパパが直ぐに後妻を娶って育ててはくれたけど、愛情注いで貰えなかったんじゃないかな?

ミアを見てると、もっと楽しい事イッパイ一緒にしたいなって思っちゃったんだ~


だからレイラ・・


『ミアを買って』」


うわゃ~私何言ってるんだろ~

支離滅裂?

ミアに自分を重ねちゃったのかもしれない・・


「そっか~クリスはお母さんが無くなったの最近だったけど、ミアは小さい頃に交通事故で母親亡くしちゃってるものね・・・

ミアに聞いてみて・・


一緒に暮らしたいって言ったら・・


『ミアを買っちゃうか~』」


「へっ?」

まさか、レイラがミアを買うって言うなんて、思っても見なかったから、思わず変な声が出てしまった私


「ミアを買うって言ったのクリスじゃない!!」

「いや~こうも簡単にそう言うとは思っても無かったから自分でもビックリしてる」

「じゃ~冗談だったの?」

私が言った言葉にレイラはちょっとご立腹





「私の願望かな?


私とミアとレイラの3人で幸せに暮らせたら最高だな


って思ったんだ~

だって~1人は寂しいじゃない?」


つづく・・・

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る