第29話 『やっちまった~』
<レイラ>
リバーサイドタワーのエントランスを出てマンションの前でクリスと別れて青山高校に歩いている俺
はぁ~何でこんな事になってんだよぉ~
男達5人に囲まれて暗がりに連れ込まれていた金髪ストレートに髪の俺好みの女性を見て後先考えずに助けたばかりに・・
5人の男達を瞬殺して助け出したのは良いけど・・
あんな所に居た事情を聴いちゃって捨てられた子猫みたいに涙目で見つめられちゃってさ~
「それも有るんです。お父さんその女の人とマンションを買うみたいで余裕が無いって、だから家賃の半分しか出せないって言うんです。他にも食費も、電気代も色々とお金が掛かるのにこれからどうやって生活したら良いのかなって不安になって、それを考えたらもう訳わからなくなってしまったんです」
って悲痛な表情で告白されちゃってさ~
おれは思わず社交辞令で励ますつもりで
「そっか~じゃ~いっそ私と住む?私モデルやってるから品川にあるリバーサイドタワー20階の2LDKの部屋に1人で住んでるの。部屋は空いてるしどうかな?」
って言っちゃったんだよな~
俺の
『バカ!』
『バカ!』
『バカ!』
『バカ!』
どうすんだよ~
まさか
「え?良いの?」
なんて言ってくるとは夢にも思わなかったよ~~
どうすんだよ~~
俺は男だぞ?
男
と
女
同じ屋根の下に2人の男女
俺って男を捨てたハズだったのに~~~
ホルモン注射で体は殆ど女の子の体型を維持しているけれど・・・
『生物学的には男』
クリスに抱き着かれると・・・
捨てたハズの男の部分が反応しちゃうんだよな~~
これは非常にマズイ!!
『クリスは俺が男だって知らないんだからなバレた時が滅茶滅茶怖い』
今は絶対にバレる訳にはいかない!!
バレるとしても
俺に対する好感度を爆上げして、もう俺無しじゃ生きてゆけない体になってからじゃ無いと・・
『この思考ってめちゃめちゃクズな思考じゃねぇ?』
でもこうなってしまったからには、そうするしか無いじゃん!!
もう一緒に住んじゃってる訳だし
2000万出してクリスの親父さんと紗耶香さんからクリスを買った訳だし
『父親と父親の後妻の生活の為要らないと言われたも同然のクリスをお金を出して引き取った俺、ハッキリ言えば人身売買・・・だもんな・・・』
どうしてそんな事したんだ~~!!
って今更悔やんでも遅いよな~
今頃になって反応するピーちゃんに悩まされるとは思わなかったぜ
『いい加減収まってくれ~俺のピーちゃんよぉ』
「おはよ~レイラ~」
「あ・・おかよぉ~~ナナみん~」
後ろから声を掛けられ現実に戻って挨拶を返す俺
「どうしたのレイラ、挙動不審な挨拶なんかしちゃってさ~」
「ちょっと考え事しちゃっててゴメン」
「あ~~あの動画の事でしょ~~5人もの男達に絡まれちゃって大変だったわね。連続レイプ犯だったなんてそりゃ~ビックリするわよね~」
「へっ?あの人達って連続レイプ犯だったの?」
「知らなかったの?ここ3か月の間に30件以上レイプ事件が起きてて警察厳戒態勢敷いてたらしいよ~そんで~レイラちゃんにボコボコにされて倒れている所を通行人に通報されちゃって即逮捕されちゃったみたいよ~」
「知らなかったわ」
「当の本人が知らなかったなんてうける~~」
「レイラ~おはよぉ~」
「おはよ~カナ~」
「レイラ、ナナみんと何楽しそうに話してるの~」
「連続レイプ犯の話だよ」
「うんうんあの動画私も見た~レイラのパンツが何回見えたって話題で盛り上がってた奴でしょ」
俺はその言葉に超~~超~~ビックリ!!
それにパンツ見えてたって・・
「えええええええええええええええええ~~うそ~~~!!」
「うふふっレイラのパンツってあの日白だったんだ~」
「イヤーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
盛大に私の悲鳴が響くのであった。
つづく・・・
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