第28話 『アップされた動画』

<クリス>


「ねえねえ~夏休み中エステラントに何が有ったの?まさかひと夏の経験?」


私が教室に入って来た時に一番最初に声を掛けて来た木村さんがとんでもない事を聞いて来た


「ひ・・ひと夏の・・経験って何?」

私は思わず聞き返してしまう


「そりゃ~女の子の一番大切な物を上げちゃった・・とか~だよ」

意味深に核心?を隠したような聞き方?

そりゃ~鈍い私でも解っちゃうよ


「そんな事有る訳無いじゃない!!あったとしたら襲われそうになったくらいだもん」


「「「「「「「「「「えええええええええええええええええええええ~」」」」」」」」」」


私が何気なく言った言葉がいけなかった

教室中が一斉に騒ぎ出す


「何々?そんじゃ~あの動画の誠心学園の女の子ってやっぱりエステラントだったんだ」

「動画って何?」


って私が思わず聞くと聞くと

早速自分の携帯を持ち出して早速動画を再生してくれる木村ちゃん


その木村ちゃんが見せてくれた動画には、金髪ストレートの髪の誠心学園の制服を着た女の子が男達に取り囲まれて何か言い争っている辺りから撮られていたみたい。


あの時間はもう22時前でお店のネオンの光が有るとはいえ暗くて遠くから撮っていただろう動画では鮮明に映っていないせいもあって私だと特定されるには不鮮明?



暗い路地裏に連れ込まれそうになった時、レイラが私と男達の間にに割り込んで

「遅れちゃってごめんね~待った~?これ頼まれていた物ね」

といって包みを渡してくれてるシーン


うわ~全部取られちゃってる

この人動画撮って私を助けてくれなかったんだ


『ちょっとイラっとくる』


「ちっとま待ちなよ。この女は俺達のもんだ。お前がこの女の代わりをしてくれるのか?」

「良いね~良いね~2人同時にあそんでもらおうぜ」


って男達が私達の前に立ち塞がって来たんだよね~

何かこれ映画のワンシーン見たい

こんな風に動画に撮られているのを見ると現実味が全然沸いてこない


『まるで私が映画の中の主人公になって演じている』


そんな風に思えちゃうから不思議


「死にたくなかったらどけよ」

あ~やっぱり聞き間違えじゃ無かった

あの時のレイラが発した声確かに男の人の声!!


まさか・・レイラは男?

まさかね~

あんな綺麗な女性が男の人って訳無いよね

って思っていると

「あの声あの割り込んできた女性が言った言葉だよね。映画みたいじゃない?」

って三村ちゃんもビックリしてる

私だってあの時聞いた時ビックリして信じられなかったもの!!


身長は私と同じくらいで170㎝より少し高い位のパーマっけの肩まであるロン毛を金髪に染めている男が



「お望み通り俺達で犯してやるよ」



と言った瞬間レイラに殴りかかってきたんだよね!!


『凄く怖かった~~』


でも!!

そんな男の顎をレイラが下から蹴り上げ、金髪の高校生を軸にして左横の男を回し蹴りで蹴り飛ばす。



うん!!

誰かが話してた3回くらいパンツが見えた?

っていう1回目!!

『白い下着が確かに見えたわ!!』


蹴り飛ばされた男は3メートル程飛んでビルの壁に当たりそのまま頭からゴミ箱の中に頭から落ちてゆく。

その左側の男を蹴り飛ばした反動で一気に女の子の右側二回り右側に居た男の股を蹴り上げる


此処でもレイラの白い下着!!

これで2回目ね


「うっ」


小さな呻き声と共に垂直に2メートルくらい飛び上がりそのまま地面に落下してゆく。

レイラはその反動で女性の真上で空中一回転女性の後ろに回り込み後ろに居た2人を交互に回し蹴りで左右に蹴り飛ばしそのまま金髪の女性を小脇に抱えてダッシュ!!


そして交互に回し蹴りの所で白い下着が見える!!



動画はあっという間に終わっちゃった。


「夏休み中に襲われたってエステラント言ったよね?この女の子って貴方なんでしょ?」

木村ちゃんが観念しろって感じで私と鼻がくっつきそうな位顔を近づけて聞いて来る

あ~失言だったわ・・

思わず苦し紛れに言った言葉が自分の首を絞めるなんて・・・


誠心学園の女子学生の服を着た金髪ストレートの少女

身長は170㎝位

そして・・

今のレイラにコーデされた私とは似ていないけれど・・

以前の私を知っている人からすれば確実に私だと認識出来る範囲の動画の画像

言い逃れは無理そう・・


「そうよこれは私よ」


観念して私は認めたのだった。

集まってた中の渡辺さんが


「じゃ~じゃ~あの助けに入ってくれた女性って今清涼飲料水のCMとかに出ているレイラさんじゃないの?」


うん正解

皆よく知ってるわね。

私もCM見てたから知ってたけど・・・


「うんそのレイラで合ってる」

「エステラント、名前呼び?レイラさんとそういう関係?」


渡辺さん顔が怖いよ

渡辺さんに詰め寄られた私

そんな中


「お呼出し致します。クリス・エステラントさんクリス・エステラントさん至急職員室までお越しください」


と校内放送で呼び出し

丁度逃げたい気持ちだったから助かったけど・・

2学期が始まった途端に校内放送で呼び出しって・・・


つづく・・・

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る