第20話 『突然のアクシデント』
<クリス>
私達は食事を済ませた後、食器を片付けた後、由美さんの運転で新宿までまた引越しに使ったトラックで送ってもらえる事になった。
「由美さん雪乃さん引越しの手伝いしてもらった上にまた新宿まで送ってもらえるなんてすみません」
って私が言うと
「気にしないで、ブランド『レイラ』の本社は新宿のエルステータワービルの10階~11階を借りてるからどうせ帰り道なのよ。ブランド『レイラ』が小さな会社だった頃はこの部屋がブランド『レイラ』の本社だったのよ。言うなれば此処はブランド『レイラ』発祥の地ね」
って感慨深そうに由美さんが部屋を見回して懐かしそうに話してくれる。
「へ~そうだったんですね。私なんてつい最近入ったからしりませんでしたよ」
雪乃さんもそう言って部屋を珍しそうに由美さんと一緒に見回していた。
リバーサイドタワーの裏口の搬入口に止めていたトラックに戻ると、トラックの後ろのリフトを下ろして私とレイラをトラックの荷台にあげた後、由美さんと雪乃さんは運転席と助手席にそれぞれ乗り込んでレイラさんのマンションを出発
当然私とレイラは梱包用の毛布を積み重ねた上に運転席を背にして2人で並んで座っている。
これって結構気持ちいい!!
トラックが揺れる度に
レイラの柔らかい体と私の体がくっついて・・・
『凄く気持ちいい』
それにもしもの時の為にレイラが私の後ろから軽く私の体を支えてくれれてるんだよね。
『レイラって凄く気配りが出来る子なんだって改めて感心しちゃった』
私達はトラックの後ろの荷台で揺れながらも、30分近く順調に
八潮橋北
八千代橋
赤羽橋南
中之橋
日本学術会議前
と私達をトラックの荷台に乗せた幌車は走ってきたけれど・・
「キキキキキーーーー」
っと急にタイヤのスリップ音がした瞬間、私の体は宙に浮いて盛大に運転席に向かって飛んでゆこうとした。
その瞬間私は何が起きたのか解らなかった。
気が付けば・・
私は抱き締められたままレイラをトラックの床に押し倒した上に乗っかった体制になっていて!!
レイラのくちびるに、私のくちびるが!!
『き・・・キス・・キス・・キスしちゃってる!!』
あまりの出来事に
体が・・
体が・・
体が動かない!!
永遠に思うくらい長い時間?
止まった時間
「青信号だったのですが急に子供の飛び出してきて急ブレーキをかけてしまいましたがレイラにクリスさん大丈夫でしたか?」
って由美さんの声が運転席から聞こえてきて、私の止まった時間が動き出す。
『え・・』
『え・・』
『このままじゃいけない!!!私達キス・・キスしたままだ!!』
私は一瞬で体が熱くなって
レイラの体から飛び退いた瞬間
「レイラが守ってくれましたから、だ・・大丈夫です」
って由美さんに向かって私は慌てて叫んだ。
レイラを見ると・・
『パニック?』
レイラ?
動揺してる?
レイラの顔・・
っていうか体中真っ赤じゃん~~!!
『な・・何か喋らなきゃ!!何か・・!!喋らないと!!』
「レイラ・・あ・・ありがとう。。レイラのお陰で怪我をせずに済んだわ」
って声を掛けて未だにトラックの床の上で固まってるレイラに手を差し伸べる。
そんなレイラの状態は私とお揃いのフリフリのワンピースが捲れて真っ白な下着が顕になっている。
う・・・
意識しちゃった
『女の子の下着姿じゃない!!なんで私ドキドキしてるのよ!!落ち着け私!!』
レイラに気づかれないように笑顔は崩せない!!
レイラがやっと再起動したみたいで、私の差し出した手を握った瞬間私はレイラの体を引っ張り起こした。
「クリスあ・・ありがとうね」
そうお礼を言ってくるレイラはまだ、相当に動揺しているよう。
レイラそんな表情しないでよ!!
どうしてレイラまで顔をそんなに真っ赤に染めてるのよ~
わ・・・私・・どんな表情すれば良いのよ!!
余計に気になっちゃうじゃない!!
つづく・・・
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