第9話 『私!!何してるんだ~~これじゃ変態じゃん!!』

<レイラ>


私の横で、窓の外から差し込むビル群の明かりで照らされたクリスの横顔

『私が成りたかった自分の憧れの姿』

やっぱり本物は違うな・・



凄く・・


綺麗・・・


金色の髪羨ましいな~


クリスのそんな横顔を見ながら思わず嫉妬!!


「綺麗~~都会のど真ん中で、お風呂を入りながらこんな夜景を見れるとは思っても見なかったわ」


そう呟きながら、私の横で窓の外に広がる夜景を一心に眺めているクリス

でも・・

その横顔は、まだ父親への未練?それとも不審感?なのか少し悲しそう?

私はそんなクリスに何を言ってあげれな解らなくて、すっと言葉を掛けれないでいた・


これからどうしよう?

私が男だという事告白したほうが良いのかな?

でも・・

父親と、父親と再婚した女性のあんな姿を見て落ち込んでいる時に、そんな衝撃的な告白なんかしたら・・

クリス・・ショックで自殺なんてしかねないかも・・


うう・・

今の状況じゃ、私が男だとバレたら絶対マズイ!!


暫くは・・


様子をみよう・・





・・・


・・・


・・・


私はそんな風に悶々と悩んでいたのだろう・・

気が付けば・・

1時間近くも経っていた


『へ・・もうこんなに時間経っちゃってたんだ』


「クリスそろそろお風呂出ようか?」


ってクリスに声を掛けたけれど・・


『返事がない!!』


クリスの方を見ると、お風呂の淵に手を乗せてその上に顔を乗せて眠っている?

体中ピンク色に染まっているよう?


「クリス?」


「クリス?」


って体を揺すっても反応がない!!

それに体が!!


凄く!!


『熱い!!』


熱いお風呂に長く浸かっていたからのぼせちゃって気を失った?


「ええええええええええええええええええええええええええええええええ~~」



え・・


え・・


ええええ・・


どうしたら良いの~~

兎に角、お風呂から出さなきゃ!!


うう~~クリス全裸なんだよ~~!!

しょうがない!!

私はお風呂で気を失ってしまったクリスの体をお姫様抱っこして、脱衣所まで運んでマットの上にそっと寝かす。


「兎に角、湯冷めしないようにクリスの全身をバスタオルで拭いてあげなきゃ!!」

と無意識に独り言を言ってしまっていた。


恥ずかしいけど!!バスタオルを取り出して、クリスの全裸の体を拭いてゆく。

電気は付けてはいないけれど、窓の外から入ってくる街の光で照らされてクリスの肌が真っ白に光りを反射してまるで妖精のよう


思わず・・

そんなクリスの体に指を這わす・・



ツルツル~


お肌真っ白~


お胸・・・柔らかい~


うう・・

『私!!何してるんだ~~これじゃ変態じゃん!!』


自分の行動に気がついて

ダメ!!ダメ!!ダメ!!ダメ!!ダメ!!ダメ!!ダメ!!ダメ!!ダメ!!

ちゃんと拭いてあげなきゃ湯冷めしちゃう!!


気を取り直して、クリスの体をバスタオルで拭いてゆく。

下半身は・・・



えっと~


あそこも拭いてあげなきゃダメだよね・・・


ううう~

難易度高すぎるよ~~


見ないようにして拭けば大丈夫!!

見るから意識しちゃうんだ!!


見ないようにして、手探りでクリスの下半身をバスタオルで・・

スーっと拭くつもりで勢いよく手を動かした


「ひっ・・指がは・・はいっ・・ちゃった・・」



そのあとの記憶が・・私には無い・・

多分パニックで覚えていない。


気が付けば、寝間着を着せたクリスをベッドに寝かせてその横で私は大の字に大きく手足を広げていた。



「あれは夢だったんだ・・」

そうクリスを見ながら無意識に呟いた私だった。



つづく・・・

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