第8話 『きゃっ~お風呂に乱入されちゃいました~~!!』
<レイラ>
「きゃっ」
うっそ~~~何で~~~!!
クリス後で入るって言ったじゃない~~!!
後で入るって、私が入って出るまでに入るって意味だったの?
『お・・お・・落ち着け~~~私!!』
動揺しちゃダメ!!ダメ!!ダメ!!
ダメ!!ダメ!!ダメ!!ダメ!!ダメ!!ダメ!!ダメ!!ダメ!!ダメ!!ダメ!!~~男だとバレちゃう~~~
落ち着け~~~わたし~~~!!
こ・・こういう時は!!
心の中で念じるんだ!!
『平常心~平常心~~』
私は落ち着いた風に
「クリスいらっしゃい。クリス後でって言ったから私が出てから入るって思ってたわ」
とクリスに告げたけど・・・
心の中では
『前!!前!!前!!!隠して~~~丸見えじゃ~~~ん!!』
そんな私の気も知らずクリスは
「このお風呂ってめちゃめちゃ広いしここの湯船って深いですね。それに側面のガラスが黒いのって何か意味が有るんですか」
って聞いてくる。
「あ~此処はね。最初ブランドレイラの服のデザインと縫製をする為に購入した部屋だったの。だから社員が泊りがけで縫製した後社員さん達がお風呂に入る為にここのお風呂は大きいんだ~。でもね会社が大きくなって縫製部門を独立させて他に工場つくってそっちに移転させちゃったから私が住むことにしちゃったの。それとこの壁面のガラスがグレーなのはクリスが体洗って湯船に入ってきてから説明するよ」
と言ってクリスが腰掛けに座ったのを見計らってバスタオルを体に巻いたあとクリスの後ろに行って、
「髪は今日は洗わないでしょ?」
って聞くと
「せっかくセットしてもらったから、今日は洗いたくないな」
って言ったので、クリスの髪を纏めて髪留めのゴムでとめてあげる。
「レ・・・レイラ・・あ・・ありがとう」
そう言ってすこし頬を赤らめながら振り返り私を見るクリス
そして上から下へと視線を這わせながら
「羨ましいな~~レイラって超~~スタイル良いんだ~」
って私の全身にくまなく見てゆくクリス。
う・・は・・恥ずかしい・・
私の体・・・変・・じゃないよね?・・
ば・・バレないよね・・
こんな体にしちゃったから・・結婚は諦めてたんだけど・・
私の体は小さい頃から、女性モデルをする為にホルモン治療をしているから、あそこ以外は女性の体・・
デザインの仕事も結婚しなくても自立出来るようにと始めた仕事
だからブランド『レイラ』の洋服の売上と、キャラクターデザイン、バック、広告デザイン、洋服のデザインなどのデザイン使用料、そして私のCM出演料が『株式会社レイラ』の売上になる。
だから年商20億、基本の洋服の売上と、元手が掛からないデザイン料が入ってくるから利益率50%の純利10億
それとは別にモデルとしての給料は別
「背中洗ってあげる」
ってクリスの背中だけ洗ってあげる
流石に前は・・
『自分の精神が持たない!!』
クリスの背中を洗って流したあと
「先に湯船に入っておくね」
って言うと
「うん私も洗い終わったから直ぐに入るね」
って後ろを向いたクリス
一瞬そのクリスの表情に
『ドキッ』
っとしてしまう。
「うん待ってるね」
って言って直ぐにお風呂に入りバスタオルを壁のタオル掛けに掛ける私
私の実家は五反田
実家の家族は
父親の
母親の
長男の
次男の
そして三男の私
父親と母親は教師で職場結婚
2人とも女の子が欲しかったらしいが、1人目2人目と男の子が生まれ
父親と母親の思い入れも強かったのか今度こそ女の子を生むんだと女の子の服も用意していたにも関わらず、生まれた私も男の子だった。
なので両親は私を小さい頃は女の子の服を着せて女の子として育てていたみたい。
5歳の時、お隣の美奈子が大学を卒業して未来舎に入社して子供服の雑誌を担当した時に私を子供服のモデルに採用した所、めちゃめちゃ人気が出ちゃって美奈子と二人三脚みたいな感じで
私はモデル
美奈子は編集長
って感じでやってきた。
私は最初は言われるままにモデルをしていたのだけれど・・・
『可愛い~』
『可愛い~』
『可愛い~』
って言われる事で、自分でも知らない間に自分が可愛く見えるようにそう考えて仕草や動作、笑い方、髪型、表情を無意識に作ってきた。
そんな時モデルで金髪の可愛い女の子と一緒に仕事をした時があって
『あ~私もんな金色の髪に生まれたかったな』
なんて憧れていた。
その頃はもう結構モデルとしても顔が売れていて、街を歩くと
「あ、あの雑誌にでてた子だ」
なんて言われるのが日常になっちゃっていた。
だから日常で街に出るときは、金髪のウィッグを付けて外出する事が多くなっちゃってたんだよね。
でも仕事に行く時はそんな変装をする訳にもいかず・・
だってスタジオとかに入る時顔パスで入れなくなるんだもん。
不審者扱いはされたくないから、結局この黒髪で行っちゃうんだよね。
で今日、帰りがけに男の子に絡まれてる女の子を見かけちゃって
『あ・・私が成りたかった理想の女の子像だ~』
と思ったら自然と体が動いていた。
話を聞いてみると!!
『父親もそして父親と結婚する女性もラブラブで最高に燃え上がってる感じで、2人の間に子供が出来ちゃった為、連れ子が邪魔になった感じだった』
酷い!!
最低!!
自分達の事しか考えれない親!!
そんな所になんてクリスをおいては置けない!!
そう思ってお金で解決してきちゃった!!
きっと・・
『邪魔する者もいなくなってせいせいした?』
なんて思ってるのかも・・・
でも考えてなかったな~
私男なんだよね!!
ずっとこんな格好しているからしっかり頭の中からそんな事抜けちゃってたよ~
「お待たせ~」
って急に声をかけられて上を見ると・・
「ひっ・・」
思わず声を上げそうになって途中で押し込める。
だって私の眼前にクリスのお股が丁度見えるんだもの!!
『こんな事で動揺・・しちゃうって私も男の子・・なんだよね・・』
私は動揺しながらも
「あ・・湯船に浸かって!早く!!早く!!」
って私の横のお湯を叩きながら、私の横に誘っちゃったよ
だって私が成りたかった肢体が目の前にあるんだもん!!
それに生まれて初めて女の子のあそこ至近距離でみせられちゃったら焦りもするよ・・
「レイラなんでそんなに焦らすの?」
「あ~さっき言ってたこの側面のガラスがグレーの意味教えるから兎に角湯船に浸かって」
「え~そのままでも問題ないんじゃ?」
「それが問題あるんだな~だから兎に角湯船に浸かってクリス~お願い」
って私も両手を胸の前で合わせて可愛くお願い
「しょうがないな~」
とブツブツ言いながらもクリスが湯船に浸かったのを確認して、部屋の電気を消した。
「なに?なに?なに~~?真っ暗になっちゃったじゃない!!」
「良いから良いから~クリス外を見てみて」
「え?外?何処の外?・・・あああああ~~~~~これって」
そう言った瞬間クリスはガラス面にへばりつく様に窓の外を見た。
「そう解った?グレーのガラス窓はね電気を切るとガラスの内部に電気が流れなくなって透明ガラスになっちゃうの。夜にこの部屋の電気を消すとこうやって夜景をみながらお風呂に入れるって事。昼間に電気を付けないで入ると外から丸見えになっちゃうから気をつけてね」
「すご~~~い。こんな都会で夜景を見ながらお風呂に入れるなんて最高~」
「でしょ~」
本当は暗い中だったら、着替えの時多分見えないだろうなっていう・・私にとっての安全マージン・・なんだけどね・・
つづく・・・
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