第15話

はぁ…憂鬱だ…朝から最悪だよ…

文化祭を3日前に控えた今日僕はそんなことを思った

…………………………………………………………………………………………


朝登校して、自分の席に着くと

「ん?なんか入ってるな…」

机の中を見てみると1つの手紙が入っていた

(まさか…呪いの手紙か?)

「えーっと何々…今日の放課後屋上に来て?」

(は…まさか告白か!?)

ついに俺にもモテ期が来たか…

まあ、俺にはセラがいるから断るんだけどな

「あー、やっぱり屋上まで行くのめんどくさいな…」

少しして葵がきた

「おはよー響」

「なんだ葵か…」

「なんだってなんだよ…すまんかったな、天瀬さんじゃなくて!」

「いや、別にいいけど…」

すると、葵は手紙に気づいたらしく

「なんだそれ?」

「ラブレターだ!」

「は?お前まさか浮気か…?」

「なわけないだろ…断るに決まってる」

「まあ、そりゃそうだろうな」

…………………………………………………………………………………………

放課後…


「じゃあ葵行ってくるよ」

「おう!はっきり断れよ!」

流石の俺でも浮気なんてしないぞ…

階段を登って屋上に入るとそこにいたのは以前俺とセラの仲を引き裂こうとした奴だった

「お前まさか…」

「ああ…そのまさかだ…」

まじかこいつ…まさかそっち系だったとは…

「すまんが俺にその気はないぞ…」

「?何を言ってるんだ?まあいい…」

だいぶあっさりひいたな…

「…天童響、文化祭のミスコンに出ろ!俺に勝つことができれば、俺はもうお前らのじゃまはしない」

「…は?」

何言ってんだこいつ…

「しかし負けたら天瀬さんと別れてもらう!」

「いや…あの…」

「お前に拒否権はない!」

いや、まじでこいつ何言ってんの?

「いいな!出なくちゃお前の負けだからな!?」

そう言って、屋上を去ろうとした…

「おいちょっと待て!」

1つだけ聞かなくちゃダメなことがある…

「お前の目的はなんだ?」

「もちろん付き合うことだ!」

やっぱりそっちの人だったか…

「そうか…」

「あと、お前の名前はなんだ…?」

「あ、山田優だ…よろしく」

「お、おう」

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