第9話

ピロン!

『響くん今なにしてる?』

『勉強』

『じゃあ私もいっしょに勉強していい!?』

『…いいけど』

『やった!じゃあちょっと待ってて!』

『?』

勉強するかどうかくらい自分で決めればいいのにと思ったが、まあいいやと、勉強に集中し始めた

5分ほど経っただろうか…

ピンポーン、となった

(一緒に勉強するってそういうことだったのか…)

「響くん開けてよー」

「はいはい」

(あれそういえば俺ら今日付き合うことになったよな…)

そう思うと、急に緊張してきた

……………………………………………………………………………………

「セ、セラは何を勉強するの?」

「んーっとね、英語!てか、なんでそんなに緊張して…あ!」

セラも気付いてしまったようだ…

「べ、別に緊張してねーし!?と、とりあえず勉強しようか!」

「う、うんそうだね!」

30分ほど経ち、セラが

「普通の恋人の勉強会ってこんなんだっけ…」とか言い出したので

「こんなもんだろ…」と言ったが、納得しないという顔をされた

まあ、一言も喋らずに勉強してたからな…


「あー疲れたああああ!」

「まだ2時間しかしてないよ?」

「まだじゃなくてもうだよ!」

「えー」

「ちょっと休憩しよ!」

少しだけ疲れていたので

「ああ、いいよ」と言った

‥‥‥…………………………………………………………………………

「最初は緊張したけど、私付き合ったっていう実感がないんだけど〜…」

「俺もだよ…やってることが前と変わってない気がするし…」

「じゃあキスする!?」

「いや、遠慮させていただきます」

「もー!!あ、電話かかってきてるよ?」

「あ、ほんとだ。まってて」


母さんからの電話だった

10分ほど父さんとの惚気話を聞かされただけだったので、強引に切った

(しかも今度来るのかよ…)

はあ…一気に疲れたわ…

「おまたせ…って寝てるよこの人…」

勝手に人のベッドで寝ていたので、起こそうと思い顔を見てみると

とても幸せそうな顔をしていた。

(やばい…かわいい…)

ダメだと思いつつも、写真を撮ってしまった…

「響くんずっと一緒だからね…」

寝言か?こいつの寝言ずいぶんはっきりしてるな…まあ

「そんなの当たり前だろ…」

と、おでこにキスをしてしまった

その時、セラの顔が赤くなった気がしたが…まあ寝てるだろう…

「次はちゃんと起きてる時な…」

その時、ガバッとセラが起き上がった

「起きてます!さあキスしてもいいですよ!」

「なあ!?お前…起きてたのかよ!」

「はい、さあ、さあさあ早く!」

「はあ……」

次は唇にキスをした

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