第7話

「まじで現国の原田って厳しいよなぁ…」

「いや、おまえが寝るからだろ葵…」

「いや、原田の声が眠りを誘ってくんだよ」

「なんだそれ…もしかしておまえ原田のこと好きなのか?」

「なんでだよ!?」

「好きな人と喋ってると眠くなるらしい」

「え、まじかよ!っておまえ原田は男だぞ…」

「しかも子持ちのな」

「俺はホモじゃねーからな!?」

「へー」

「てか、響のほうはどうなんだよ」

「どうなんだよっていわれても…」

「安心するとかないのか?」

んー考えたことなかったな…

安心する…か?いや違うな…

「いや、安心はしないな…」

「でも楽しいんだろ?」

楽しい…?

「いや、全然楽しくないけど…」

タタタタッ…と誰かが廊下を走る音が聞こえた。

「おい、今のまさか天瀬さんじゃねーか?」

「え?」

「おい、響早く行けよ!」

「お、おう」

…………………………………………………………………………………

うぅ……響くんは私に興味がないことくらい知ってた…

(けど…けど…いつかは響くんもって…)

「セラ!さっきの聞いてたの?」

「う、うん…ごめんね…やっぱり迷惑だったよね…」

「いや違うんだ…」

「じゃ、じゃあね!」

「セラといると安心できない…けど!それ以上にセラといると楽しいんだ!

ドキドキして、ハラハラしてポカポカして…こんな時間がもっと続けばいいって!だから…僕と一緒にいてくれ…!」

やっとわかったんだ…!

セラのことが大好きなんだって!

「一緒にいても…いいの…?」

「あぁ…セラがいなきゃ嫌なんだ!」

「うん…!うん…!」

セラは泣きながらうなずいた

「よかったよおお!嫌われてなくてえええ!」

そう言って泣きじゃくるセラをそっと抱き寄せ

「大丈夫だから…これからも俺と一緒にいてくれるか?」

「うん…!こちらこそ…!」

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