第6話

ピンポーン、そのチャイムで俺は起きた。

起きようとしたが体に力が入らない、熱もある気がする

風邪か?仕方ない、天瀬さんには悪いけど、今日は一人で学校に行ってもらおう…

そう思い俺はNINEを開く

『おはよう天瀬さん』

『あ、天童くんおはよう!入っていい?』

『ごめん、今日学校休むから』

『え、もしかして風邪?』

『そうみたい…』

『じゃあ私も休む!』

(いやなんでだよ…)

はぁ…ツッコミを入れる力も出ない…

「お邪魔しまーす!」

「!?」

「あ、天童くん勝手に入ってごめんね」

「天瀬さんは学校行きなよ…」

「いやだね〜病人をほっとけるわけないよ!」

「いや、大丈夫だから…」

「まあまあ、あ、朝ごはん食べてないよね?」

「…うん」

「お粥でいいい?」

「うん…ごめん迷惑かけて…」

「もーこういうときはありがとうって言うんだよ!」

「…ありがとう」

「か、かわいい…」

「?天瀬さんも顔赤いけど熱あるの?」

「い、いや大丈夫!お粥作ってくるね!」

………………………………………………………………………………………………………

「できたよ〜」

お粥の美味しそうな匂いがしてきた

「熱いから気をつけて食べてね!」

「うん…美味しい…」

「ほんと!?よかった〜」

「うん、天瀬さんはいい奥さんになりそうだ…」

「え…そんなのまだ早いよぉ…」

また天瀬さんは意味不明はこと言ってるけど、冗談抜きでこのお粥は美味しい

「天瀬さん、美味しかったよ…」

「お粗末様でした!薬飲んだらゆっくり休んでね!」

「うん、そうだね…天瀬さん、今から学校行ったらギリギリ間に合うんじゃないの?」

「あ、ほんとだ!いつもより早くきすぎてたんだった!」

「天瀬さん、いってらっしゃい…」

その瞬間、天瀬はニコッっと微笑んで

「うん!行ってきます!」

はぁ…熱が上がってきたのだろうか、顔が熱くて、心拍数がいつもより多い気がする



風邪をひいた次の日…


「天瀬さん、この間のお礼がしたいんだけど…」

「お礼?あ、風邪の時の?いいよいいよ!」

「いや、そういうわけには…」

「あ!じゃあ今度からセラって呼んでよ!」

「え、それだけでいいの?」

どんな高い物買わされるのかと覚悟していたけど…

「ねえ今失礼なこと考えてない?」

「そ、そんなわけなじゃないか。本当にそれだけでいいの?」

「じゃあ、付き合って!」

「それはダメ」

「えー、じゃあ響くんって呼んでもいい?」

「うん、それくらいならいいよ」

「ほんと!?やった!」

なんでそんなことでよろこんでいるんだろ?

「じゃあ天瀬さん行こうよ」

「………」

「天瀬さーん、おーい」

「………」

「あ、セラ行こうよ」

「うん!」

やばい…まだ風邪が治っていないのかな?顔が熱い…

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