第128話 まさか!?暴走!?
『そっ!そこじゃ!』
アイさんは艶っぽい声で叫ぶ。
「何それっぽい声作ってるんですか!」
俺はパシン!っと久々登場のハリセンで軽くはたく。
『なんじゃ、気分を出しただけじゃろうが。
そんなに怒るでない』
あのあと俺は罪滅ぼしでアイさんにマッサージをしているわけだが...肉体年齢的に凝っているとこなどほぼ存在せず疲労回復用の血行促進で軽くさすっているだけだった。
その流れで悪ノリしたアイさんが“それっぽい”声を出していたわけだが...子供声でそういうのは背徳感が酷いのでツッコミを入れてしまった。
まさかマリア以外に使う日が来るとは思わなかった。
そのマリアだが最近はすっかり落ち着いてそれこそハリセンで引っ叩いたりする必要も無くなった。
暴走しなければ元々美人なお嬢様、交渉事も有能だしとても魅力的な女性になっている。
「本当マリアは変わったよな、美人なのは元々として慎みを覚えてさらに魅力的な女性になったな」
アイさんのマッサージをしているので今日の夕食は女性陣が作っている。
そして俺の声にポッと頬を染めて嬉しそうにするマリア。
あれ?マリア...だよな?
『ヨーイチ様のおかげですわ。
幼い頃は父から厳格に育てられておりましたので初めて知った快感に溺れてしまっていましたの、でもあの“お仕置き”でヨーイチ様から頂いた気持ちよさで今までの快感がおままごとだと気づいたのですわ』
あー、あれはちょっとやり過ぎなくらいだったからなぁ...。
と、遠い目をしながら思い出すが何故だろう、詳細が思い出せない、思い出したら色んなところから怒られる気がするからか。
まぁ平たくいうと責めるだけ責めてお預けをくらわせた訳だが。
『それにその後の旅で少しずつ教えていただいた内容を良く考えたら
頬だけでなく顔を真っ赤にしながら野菜を切っているマリア。
むう、むちゃくちゃ可愛いけどみんなの前でこの空気はちょっとなぁ...よし!
「そうだよな!昔のマリアは男と見れば雄叫びをあげて四つん這いで高速で駆け寄って捕獲するような女だったもんな」
と、おちゃらけた返事をするとマリアは更に顔を赤くした、あれ!?まずった?怒らせちゃったか?
その瞬間ふと目が合ったセリスがそっと目を逸らし。
『そんな時期も...ございました』
いや有ったんかい!
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