第103話 マジかマジでマジだSHOWTIME
「はぁぁぁぁぁぁ」
あたしは大きく息を吐いた。
久々のお風呂、前世含めたら何年振りだろう?
ポーチ漁ったらちょっとお高いシャンプーとトリートメント、ボディシャンプーも出てきたし...しかも身体が良くなったら使ってみたいなぁ...ってネットで調べてたヤツだし。
なんかこのポーチ、収納っていうよりコンビニとかデパートって気がしてきたよ。
「マイは元々ヨーイチと知り合いって訳じゃ無いのよね?」
一緒の湯船に浸かっているメリルちゃんが尋ねてきた。
「そうよ、会ったことも無いわ」
あたしはそう答えて考える。
言語理解のスキルって言ったっけ?
あたしにはメリルちゃんの言ってる言葉が日本語と同じように聞こえてるけど洋一さんには違う言語に聞こえるらしい。
幸い彼には今身体を洗っているカリンちゃんという通訳が居るのでなんとかなっているらしいが...ってなんで一緒にお風呂入っちゃってるんだろ?案内されたまま流れで入っちゃったけど二人ともスタイル良いわね...。
この村の人は遠い祖先にエルフが居るらしいしカリンちゃんに至っては4分の一エルフの血が入っているらしい。
まぁあたしだってナイスバディだから気にしないけどね!...女神様は「あなたが健康に成長した場合の身体になっている」って言ってたけど入院中はガリガリに痩せてたしなんか借り物の身体みたいな感じだけどさ。
「しかし驚いちゃった、アレメイクだったのね」
あたしの顔を見てメリルちゃんが言う、ガングロメイクを地肌だと思ってたらしい。
今はさっぱりすっぴんだから普通だけどお風呂上がったらまたメイクしなきゃ。
「ふう、さっぱりした、マイさん熱くないですか?」
身体を洗い終わったカリンちゃんが聞いてくる、良い子だなぁ。
「大丈夫、でも流石に3人は狭いよね?あたしもう上がろうか?」
十分温まったし出ようかと思っていると。
「でも...マイさんともっとお話したいなぁ...色々教えて欲しいこともあるし」
と可愛く言われてしまったので狭い湯船だけど3人で浸かる、これお湯ほとんど流れちゃったんじゃないかな?
「しかし魔法って凄いわねさっきまで水だったのに一瞬で程よい温度になるなんて」
風呂桶に水を溜めて魔力を流すと一瞬で沸いたのだなんかワズマーミさんっていう天才とフォースさんって言う木材加工ができる人の合作なんだそうだ。
「この村は特別ね、魔法を使える人も多いし。
大きな街でも普通は薪で沸かしてるわ」
と言うメリルちゃんの言葉に思い出した。
「そう!魔法よ!女神様が言うには最大級の魔法適正と魔力量を持たせてるって話なんだけど魔法は自分で覚えないといけないらしいのよ!そのワズマーミさんっていう天才に教えてもらえないかな?」
湯船で相談をして私達は風呂から上がった。
...
『なるほど、魔法を教えて欲しいんだな?』
ワズマーミさんはそう言って考え込んだ。
ほらやっぱり俺以外には男らしい話し方で喋ってる。
かたやマイさんはと言えば折角お風呂に入ったのに
ちょっと素顔も見てみたかったかな?
「やっぱさー、勇者?だから魔法とかも大事だとあーしは思うんだよね?」
マイさんはそう言った。
『ねぇお兄ちゃん』
カリンが尋ねてきたので。
「どうした?」
と答えると。
『なんでマイさんあんな喋りなんだろう?お風呂では普通に話してたよ?』
あー、なんだろなー。
どう説明したらいいのか?
「多分だけど今の格好の時用の喋りというかお風呂はメイクも無しだったから素で喋ってたんじゃ無いのかな?」
そう説明しながらも俺は考えた、寝起きの時の事を考えたら...彼女まさか異世界デビューなんじゃ無いの?ギャルデビュー。
そうだったら...下手に指摘せずそっとしておこうと思う。
そんな会話をしていると。
「はぁ?自分よりこのちびっ子の方が師匠として向いてる?ワズっちあーしをからかってんの?」
と、マイさんが声を上げた。
ってかワズっちってなんだよ。
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