第62話 好きだとイワシてサヨリちゃん
ブォン!
街を出て数時間、快調にジムニーを飛ば...すとガソリンが減るのでECOな速度であぜ道を走る。
席順は助手席にカリン、後部座席にメリルとラビ。
ラビが雪兎形態になればもう1人車内に乗れるのだがそうすると幌馬車が1人になってしまうのでマリアとセリスさんは一緒に幌馬車だ。
午後に出発しているので程よい場所で今日の寝床を決めないといけないなと辺りを見回しながら進んでいくと路肩に草のない広場が見えてきた。
どうやら馬車旅をする時の休憩や野営で使う場所のようだ、中央に焚き火の跡が見える。
俺は広場に入って停車するとジムニーを降りる。
「ここをキャンプ地とー!する!」
そう宣言してイソイソとサイト設営をする。
みんなの『何言ってんだ?』みたいな目は無視します!
まずトイレを作る、おお!このスコップ凄いな!2回掘っただけでトイレの穴が掘れたぞ!?
その上に組んでおいたシェルターをかぶせてペグダウンしてペーパーをセット、よし完璧。
いやー、このスコップ本当に買って良かったわ!
そしてジムニーをフルフラットにしてありったけのマットで幌馬車とジムニーを寝床にする。
テントはあるが行きは塩が載ってないので車中泊が出来るので手軽で良いな。
幌馬車の横の幌をお手製のロングポールで開きタープと組み合わせればリビングも完成。
とりあえずガス節約のために焚き火台で焚き火調理の準備をする。
街で仕入れた食材は冷凍魔法で凍らせてあるが使う分だけはクーラーから出して自然解凍してある。
冷凍魔法といえば街では別料金を結構取られたな、背に腹は代えられないからいいんだけど...無料でばんばん魔法使ってくれるあの村やっぱりとんでもなさすぎない?
イモ類は常温、葉物野菜は木製のプランターに土ごと持ってきているので使う分を収穫する。
街でいいオイル(オリーブのような植物性らしい)が手に入ったのでニンニク(形が違うがほぼ同じもののようだ)を使って今日はアヒージョにしようと思う。
しかしオリーブオイルの代用品が手に入るのは助かる、スキレットやダッチオーブンの手入れに必要だからな。
野菜類も姿が馴染みがないけれど味や植生などある程度は元の世界と同じか代用できるものがあるみたいだ。
というわけで人数も多いのでダッチオーブンに食材が浸かるぐらいのオリーブオイルを入れてニンニクを刻んで投入。
揚げ焼き気味に煮込んでいきニンニクの風味がオイルにしっかり移ったところでジャガイモとピッグ肉を投入、両方食べやすい大きさに刻んである。
初日なので炭水化物は街で買ったパンだな。
俺の持ってきた食パンや村で作った食パンに比べれば堅めの黒パンだけどスライスして軽く炙ればバゲットの代わりに程よい。
仕上げに塩を投入、貴重品だけど買い付けに行くんだから気しない。
【いただきます】
全員すんなりと挨拶をして食べ始める。
セリスさんも違和感なくいただきますしているなと思ったら道中にマリアが説明していたらしい、エロ...じゃない!えらい!
やっぱりアヒージョは簡単で美味いなーと思いながら具材をパンに乗せたりオイルを染み込ませて食べる。
しかし具材のバラエティが足りないな、キノコと海鮮が欲しいところなので道中森があればキノコを、海の町では小エビやイカの類を買って冷凍して帰ろうと心に誓うのであった。
帰り道はおさかな天国だぜ!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます