第6話 第一村人発見!?
荷物を積み終えた俺はジムニーのエンジンをかけナビに目を落とすが地図はやはり表示されない。
闇雲に動いてもガソリンを浪費するだけなのでまずは丘に登って道を探す事にする。
ナビの現在位置にピンを立て基準点を作ろうと思ったのだが…車が動いても自車位置はピンから動かない、どうやらGPSは完全に使えないようだ、あきらめて丘に向うことにする。
丘は高低差10メートルも無いのだが頂上部分に駐車してルーフキャリアに登れば視点は平地より15メートル近く高くなる、狩り用に準備していたカロリーの友をかじりながらあたりを見回すと地平線のあたりに木が多い場所を見つける、森だろうか?道が見つからない以上ランドマークとなるところを起点にしたほうが良いかと思い森へとジムニーで向かう。
さっきから楽に移動しているように感じるかもしれないがそこそこ背の高い草の中を移動しているようなもので乗用車なら石などに乗り上げて立ち往生していたことだろう、四駆に乗っていてよかったと心から思った、運転席の高さから森の端が目視できるあたりまで差し掛かると舗装されていないあぜ道が現れわだちがついている、車輪幅がやけに細いようだがとりあえずその道を森方面に向かうと馬と荷馬車が停まっているのが見えた。
細い車輪跡はこいつのものかと思いスピードを落とし近付いて行った瞬間!
「ヒヒーン!」と馬がいななき首から鮮血を吹き出し倒れる!
その馬の陰から腰を抜かしたような人影が後ずさりしながら現れる、遠目にみるとオクトーバーフェストで店員さんが着ているような服だ、少女だろうか?その眼は倒れた馬の首筋に噛み付く獣を見ながらおびえているようだ。
「なんかやばそうだ。」
俺はアクセルを踏む足に力を込める。
そのエンジン音に驚いたのか少女が道を外れ草むらに逃げ出す!
逃げるものを追う習性があるのか獣が少女のほうを見る!
見た目はイノシシに見えるがイノシシが馬を噛み殺したりするなんて聞いたことがない、大きさは大型犬ほどだが牙はまるでサーベルタイガーのような牙が生えている!
俺は相棒のシモンに手を伸ばす、狩猟法には抵触するだろうが緊急事態だ、走りながら弾を込めポンピングを多めに行い、今にも少女を追いかけそうな
パンッ! ベシッ!
…
うん、わかってた、効かないよね、知ってた。
そもそも鳥撃ち用の空気銃だからね、目にでも当てれたら効果あったのかもしれないけど初心者に毛が生えた腕じゃそんなもの狙えないよな、まして運転しながらだし。
多分普通のイノシシでも毛皮を貫通できないんじゃないかなー…。
撃たれたイノシシは少し痛そうにしたものの顔を再び少女が逃げたほうに向ける!ヤバイ!どうする?どうする?
「あーーーー!」
やけになった俺はアクセルを踏み込み超加速!うなりを上げるエンジン!
その音に驚いてこっちを見る
ドンッ!
必殺…ロードキル…
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