第2話 はじめてのおこもり
バタン!
格好をつけて愛車のジムニーのドアを閉める。
地元の猟友会にも入り、地域での狩場やルールも習った俺は先輩猟師から目的にあった山も教えてもらっていた、約1ヶ月の山籠りに加え下手な場所で罠や野営をするとライフル組の誤射など狩猟初心者には危険が満載だからだ。
そこで俺は
・飲める湧き水があること
・猪狩猟のルートではないこと
などの条件に合う場所の許可をとってこの山に来たわけだ。
幸い九州なのでクマが出ることはないし12月半ばまでなら大雪が降ることもない。
あくまで極限を楽しむわけでなくサバイバルキャンプ+狩猟程度で楽しみたいのだ。
当然快適さは必要なのでスマホが使えるぐらいの装備は持って来ている、ポータブル電源とソーラーパネルだ、ランタンも充電式なので電気を無駄遣いしなければ昼充電してそれを使えば困ることも無いだろう、テントも普段の小型のものではなく4人用の2ルームテントを持って来ている、前室も広く獲物や道具を入れても余裕があるはずだ。
もちろんここをベースキャンプにして出先でビバークになった時のことも考えて1人用の簡易テントも持って来ている、狩りに出る時はこいつと相棒をザックに詰め込んでいく予定だ。
他には獲物を日持ちさせるための調味料と香辛料、命をいただくのだ、その日の食事と少しの予備の保存肉を取れれば御の字だろう。
そして食料、これは多めに持ってきた、獲物を獲りに来て飢えて帰るなんてカッコ悪いしせっかく自分で獲った肉は美味しいお米で美味しくいただきたいからな、ぶっちゃけ普段家で食ってるのよりいい米を買ってきてある。
あとは万が一怪我したりしたら救援よんで来てもらうまでのつなぎとして某バランス栄養食なども大量に持ってきている、これは狩り中の食事も兼ねて。
さてそう言っている間に粗方荷物もおろし終わったので...一度言ってみたかったんだこれ。
「ここをキャンプ地とー!する!」
...
......
「さてやるか」
自分でも恥ずかしくなった俺は黙々とテントを建て始めるのであった...。
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