異世界キャンプは命がけ
よっち
第1話 俺はチート能力を手に入れた
「や...ったぁぁぁぁ!」
俺はとある紙を手に小躍りした。
ついに取れたのだ!憧れの狩・猟・免・許!
過去に結婚生活に失敗し子供も居なかった為特に養育費にも悩まされない生活だったがその後どうにも人間不信になってしまい、仕事などは支障はないのだがプライベートでは高校時代の友人ぐらいしか人付き合いをしなくなり、俺は趣味のソロキャンプばかりするようになった。
多くない収入からコツコツとギアを集め、次第に釣りキャンプや連泊などなどキャンプの幅を広げて楽しむうちに気がつけば44歳、厄年も抜けていいおっさんになってしまっていた。
幸い現場仕事をしている為体力に不安はないし老け込む歳でもないのだが何か前に進みたいと思って勉強した成果がコレ!狩猟免許だ!
もちろんいきなりライフルでクマ撃ち...なんて出来るわけはなく、罠設置と空気銃のみの免許ではあるが...これで小動物や鳥を狩って山籠りなども可能になったと思うと湧き出してくる謎の全能感、今までの俺と違う俺、まるでラノベや小説サイトで読んだチート能力じゃないか!
...
「落ち着こう、何言ってんだ俺。」
思わず自分に言い聞かせる、いい歳こいてはしゃぎすぎだとは自覚している、でも嬉しいものは嬉しいのだ。
後日、俺は中古ながらポンプ式の空気銃を手に入れさらに小躍りするのであった。
そして季節は晩秋から初冬になる頃、ガンロッカーから出して手入れして収納するだけだった相棒を持ち出せる時が来た、狩猟解禁の時期である。
一般的に猟期は一部地域を除いて11月15日からである、もちろんいきなり当たるわけはないので然るべき射撃場で練習は重ねていたが自分の手で獲物を獲る事とはまた別の話である。
ラノベ好きのおっさんである、当然相棒にも名前をつけてある、その名も「シモン」これは伝説のスナイパー「シモヘイヘ」から取っているのだが彼自身が凄腕の猟師だったことに由来する。
現場の合間と言うことで無理を言って勝ち取った休みは1ヶ月、俺は長年培ったキャンプ技術と射撃場で磨いた射撃技術で山籠りを敢行することにしたのである。
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