第15話 失われし声を取り戻せ!(手術前編)
マツリソウ:人間の皆さんこんばんは、ナレーター兼メイドのマツリソウにございます。古代ナノマシンの解決策が見つかり、いよいよ手術となった今回は果たしてどの様に行うのでしょうか?
魔界時間17:42 瑠空総合病院ブリーフィングルーム
瑠空:今回行う手術は、白緋さんの体内で暗躍する古代ナノマシンの除去手術です。
モニターに映す瑠空
瑠空:白緋さんの声を封じているこのナノマシンは、天魔大戦時代に使われていたものです。目的は味方の裏切り防止のもので、今回のものは情報漏洩防止弍型と呼ばれる機体です。これにはある人界の生物がモデルとなっており、従来の方法では捕獲・摘出は困難を極めます。
医師:私は暴走したナノマシンの除去手術に携わった経験があるのですが、それほど高難度の機体なのですか?それに、先程院長が言っておられたある人界の生物とは?
画面を切り替える瑠空
瑠空:それはこの
ブリーフィングルームの医師達が騒めき出す
秘書:お静かに願います。
秘書の一言で静まり返る
瑠空:しかもこのナノマシンは脳の外周に居ます。
医師:の、脳の外周ですと⁉︎
瑠空:脳から体内への神経伝達ネットワークを利用して声帯を遠隔操作していた様です。
医師:それで、その摘出方法とは?
瑠空:医療機器メーカーのニチヨウテクノグループと協力して対抗するべく開発されたナノマシンがこちらです。
猫型のナノマシンが映り出される
医師:ね、猫⁉︎
瑠空:猫の狩猟能力は群を抜いています。ですので、今回の摘出手術では十分に活躍出来ると確信を持っていす。
医師:・・・分かりました、院長を信じましょう!
瑠空:ではエンジニアチームはスタンバイを。現在、巨獣フロストジンベエの影響で魔界宇宙全体が氷河期となっています。帝王都では心配ないとは思いますが、万が一の事態に備え予備電源の確保を。そして、看護チームは術後のケアをお願いします。
満:ど〜んと任せなさい♪
瑠空:この手術、必ず成功させましょう!
『手術室前』
白緋が空間転移される
瑠空:白緋さん、私達は必ず貴女の声を取り戻してみせます!
全てを信頼した眼差しで力強く
瑠空:ではお願いします。
手術室内へ空間転移させる看護師
『手術室内』
瑠空:それではこれより、古代ナノマシン摘出手術を行います。
『オペレーションルーム』
オペレーターA:ナノマシン専用空間転移装置、異常ありません。
オペレーターB:対古代ナノマシン群各種チェック・・・システムに異常無し。
チーフエンジニア:俺等がバッチリ整備したんだ、問題あるわけねぇだろう♪
オペレーターA:患部への転移ゲート展開!
オペレーターB:予定通り、仮死状態を確認。
オペレーターA:古代ナノマシン活動を開始、予想通り体外へ向けて移動を開始しました!
チーフエンジニア:
オペレーターA:対古代ナノマシン投入開始します!
『手術室』
瑠空:対古代ナノマシン達がターゲットを追い込み
『オペレーションルーム』
オペレーターA:た、大変です!
チーフエンジニア:どうした?
オペレーターA:ターゲットが突然進路を変えました!予想到達地点は・・・
チーフエンジニア:な、なんだと⁉︎
後編へ続く・・・
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