第13話 失われし声を取り戻せ!(緊急入院)

 マツリソウ:人間の皆様こんばんは、ナレーター兼メイドのマツリソウにございます。見事メデューサ族の現代病である石化白内障の治療薬を完成させた瑠空院長、お祝いムードの中次なる患者様がお見えになられた様にございます。


 魔界時間18:25 帝王都サタンヘイルダム医療特区内 居酒屋


 満:それじゃあ、新薬完成と特許取得を祝して〜・・・カンパ〜イ!


 全員:カンパ〜イ!




 瑠空:あのね〜、私はね〜、お金のためにやったんじゃないのらよ〜!


 満:ちょ、アンタもう酔ってんの?


 秘書:乾杯してまだ一口しか飲んでませんよ。


 慌てて店内に駆け込む看護師


 看護師:皆さん大変です!し、4界裁しかいさいより急患です!


 マツリソウ:4界裁とは4界宇宙統合司法裁判所の略称です。


 満:4界裁から?何でまたそんな所から?


 看護師:兎に角急いで来てください!


 秘書:私は院長を介抱してから参ります。


『瑠空総合病院診察室』


 ???:・・・・


 看護師:こちらです!


 満:うおっ!この女神ひとってあの歴史改変事件の被疑者じゃないの⁉︎名前は確か・・・


 マツリソウ:一条白緋いちじょうはくひ様にございます。この方について詳しくは裁きの庭の摩耶の第4章をご覧ください。


 看護師:同伴した裁判所の係官の話によれば、審議中突然声を奪われ喋れなくなってしまったとか。


 医師:声帯に異常がないかスキャンして調べてみましたらこんな画像が・・・


 白緋の声帯付近に無数の斑点はんてんの様な影が映っている


 満:な、何よコレ!


 医師:そして、こちらが内視鏡搭載のナノマシンで撮影した声帯の映像です。


 満:あれ?普通の声帯だ。それ以外はな〜んも映ってない?


 医師:そうなのです、この2通りのパターンで何度やっても結果はご覧の通りでして。


 満:スキャンすると斑点みたいな影が現れ、内視鏡で撮ると何も変わった所は無い・・・かぁ。


 瑠空:その機材って魔力エネルギーを使ってたりする?


 満:あ、酔いが覚めたんだ。


 親指立ててドヤ顔する瑠空


 瑠空:吐いてスッキリ♪


 満:そ、そりゃ良かったわね。それで、どうなの?


 医師:使ってますよ。神族に通常のスキャンをするとノイズがかかってしまいますが、魔力エネルギーを使うとクリアに映るのです。それが何か?


 瑠空:ちょっと気になる事があってね、試しに魔力エネルギー無しでスキャンしてみてくれる?


 医師:それは・・・構いませんが。


 魔力エネルギーを止めてスキャンを始めるとそこに映ったのは・・・


 医師:こ、これは⁉︎


 満:確かにノイズがかかって見え難いけど、さっきよりハッキリ見えるわね。これは・・・ナノマシン?何でこんな物が?


 瑠空:これは詳しく調べてみる必要がありそうね。白緋さんはこのまま入院してもらいますよ。


 静かにうなずく白緋


 次回へ続く・・・
















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