第5話 再会
マツリソウ:人間の皆さんこんばんは、マツリソウでございます。帝王都サタンヘイルダムにある琴里様との愛の巣・・・失礼、新居へ引っ越した私達でございますが、挨拶に行った
魔界時間17:49 帝王都サタンヘイルダム 医療特区マンション
琴里:ねえ、マツリソウさん。
マツリソウ:何でございましょう?
琴里:私、必要最低限のお部屋があれば良いって言ったよね?
マツリソウ:左様でございますが?
琴里:これどう見てもワンフロアだよね?お家賃おいくら?
マツリソウ:医療特区の一等地のマンションの最上層フロアですから通常ですと病院院長クラスでないと住めない額です。平均2兆5千億ヘルネスとなっております。
カメラ?に向けて話すマツリソウ
マツリソウ:あ、2兆5千億ヘルネスは人界日本円で25兆円でございます。
琴里:ファッツ⁉︎い、1ヶ月のお値段?
マツリソウ:勿論にございます、ですがご安心を。琴里様の良心ランクはSSSなので、家賃、光熱費全てが免除されます。
琴里:なら安心・・・じゃなくて!住むには広過ぎるよ〜!
マツリソウ:申し訳ございません琴里様。残念ながらリバイアス国際医科大学附属小学校へ通うとなると、1番最寄りの街はここ医療特区でしかもどのアパート・マンションも空き物件が無くここしか空いておりませんでした。
琴里:そっか。せっかく探してくれたんだもんね、ワガママ言ってごめんね。
振り向きざまに笑みを浮かべるマツリソウ
マツリソウ:いえ、ご理解いただきありがとうございます♪
『同時刻 瑠空総合病院院長室』
勢いよく院長室に入る満
満:瑠空、あの問題児どうにかならないの!
瑠空:も、問題児?
満:この前赴任した整形外科医のエマ・シューロッテよ!
手元のパネルを操作して履歴書を出す瑠空
瑠空:エマ・シューロッテ。年齢2500歳、出身国は死霊超大国ゾンバルト帝国。帝都中央病院で整形外科医として活躍、地獄界検事局からの要請で幾度となく司法解剖なども手掛けているなど数多くの実績を持つ・・・か。別に問題児ってほどでもなさそうだけど?
満:整形外科医としては全く問題ない、問題ないけど性癖が大問題よ!
瑠空:性癖?
満:とんっでもないドMなのよアイツは!暇さえあれば、看護師達や美人の患者にセクハラしてはわざとビンタ喰らったりフルボッコにされて満面の笑みを浮かべてるド変態なのよ!
秘書:そのド変態のシューロッテ先生に地獄界検事局から当院に入院中の患者の身体を調べてほしいと要請があります。
瑠空:患者って例の記憶喪失の?
秘書:はい。骨折の状態から高度からの落下によるものか或いは他の要因なのかを調べてほしいとの事で。
瑠空:分かりました、当院は検事局からの要請をお受けしますと伝えておいて下さい。
秘書:承知致しました、その様に手配致します。
院長室を出る秘書
モニターに映る受付嬢
受付嬢:院長、先日見学に来られた琴里様がお見えになられておりますが如何いたしますか?
瑠空:琴里ちゃんが?
受付嬢:医療特区に越して来たそうで、そのご挨拶に伺ったと申しております。
瑠空:じゃあ、ここに通して。
受付嬢:畏まりました。
5分後・・・
琴里:今日からこの街に住む事になったのでご挨拶に来ました♪
瑠空:そうね、流石に通学で往復3日は大変だもんね。
マツリソウ:・・・殺気!
突如回し蹴りをするマツリソウ
???:うぼぁ!
瑠空:シュ、シューロッテ先生⁉︎
エマ:・・・良い!やっぱマツリソウちゃんの足から繰り出される回し蹴りが最・・・高・・ぐふっ♡
マツリソウ:このド変態こそ、奇跡の天才整形外科医で名高いエマ・シューロッテです種族はゾンビ。え?ゾンビにしては肌が綺麗で腐臭もしない?それもその筈、ゾンバルト帝国の防腐技術は魔界宇宙最高で、最新の技術での防腐処理は生者と
エマ:相変わらず容赦ないわね〜、鼻骨にヒビ入ってる♡
マツリソウ:どうせその異常な再生能力で直ぐに完治するのでしょう?
瞬く間に再生するエマ
エマ:あったり〜♪てなわけで〜・・・
マツリソウの
エマ:嗚呼、この引き締まって尚且つやわっこいお尻感触が堪らんわ〜♡
頬擦りするエマを引き離し全力でバックドロップをキメるマツリソウ
満:こりゃまた綺麗に・・・てか、床に刺さってね?
エマ:
頭の刺さったエマを引っこ抜いて投げ飛ばすマツリソウ
マツリソウ:何言ってるかサッパリ分かりません。私達魔族の平均寿命を大きく上回って無駄に長生きしてるんですからそのままじゃロクに喋れないくらい分かるでしょう?
瞬時に琴里の背後に回り込み臀部を撫で回すエマ
琴里:ひゃあ!
エマ:ウェッヘッヘ、こうすれば本気を出して・・・
瞬時に琴里から引き離し3段突きの後蹴り上げ空中に舞ったエマの頭にかかと落としを喰らわせ地面に打ち付けた反動で浮いた身体に回し蹴りするマツリソウ
満:み、見事なスペシャルコンボ。
琴里:だ、大丈夫なの?
マツリソウ:全く問題ありません。ゾンバルト帝国のアンデットは皆本体である魂を帝都の保管庫に保管してあるので、本体さえ無事なら切り刻もうが焼こうが何しても直ぐ再生します。
瞬時に再生するエマ
マツリソウ:ほら。
琴里:アンデット凄〜い♪
満:でも再生する時の絵面がエグ〜い。
エマ:そういや何で呼ばれてたんだっけ?
瑠空:あっ!そうだった、シューロッテ先生に検事局から例の記憶喪失患者の検査依頼がきているんですよ。
エマ:ああ、あのカオス感染症で担ぎ込まれて手術に成功したものの意図的に記憶が消されてるってあの患者?
瑠空:そうです。検査の結果次第では地獄界検事局が探してる人物かもしれないって。今はカオス反応が完全に消えてるので一般病棟に移っています。
エマ:まぁ、そういう事ならやってみるけど。
『一般病棟病室』
瑠空:具合はどうですか?
???:ああ、問題ない。
瑠空:名前は思い出せませんか?
???:すまない、まだ無理だ。
瑠空:慌てず少しずつ思い出していきましょう。今日は後遺症がないか検査しますね。
???:分かった。
瑠空と入れ替わるエマ
エマ:さてと・・・ふむふむ・・・成る程ねぇ・・・オッケー、分かった♪じゃ、戻ろっか。
瑠空:あ、はい。
???:もう検査とやらは良いのか?
エマ:まぁね〜♪
『再び院長室』
瑠空:それじゃあ、依頼した検事さんと繋ぐね。
宙に浮いた液晶モニターに映る結衣
結衣:瑠空院長、検査の結果は?
マツリソウ:この方は法曹界の剣の通り名を持つ魔界宇宙最強の検事で
エマ:結論から言わしてもらうと、100%間違いなく高度からの落下による全身打撲と骨折ね。
結衣:人間族と女神族とゴブリン族のハーフの男性に高所からの転落後に負った打撲に骨折なら彼に決まりね。
エマ:てか、誰なのよ?
結衣:今はまだ捜査上の機密事項のため言えません、ですが近い内必ず教えますから。
瑠空:分かりました、それまでこのまま入院させておきます。
結衣:お願いします。
通話を切る結衣
琴里とマツリソウが居ない事に気付くエマ
エマ:あれ?マツリソウちゃんは?
秘書:貴女が検査に行ってる間に帰りましたよ。
エマ:マ〜ジ〜で〜!
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