第4話 元魔法少女の旅立ち
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眼鏡をかけた銀狐の獣人メイドにスポットライトが照らされる
???:人間の皆さんこんにちは、本日よりこの物語の登場人物とナレーターを兼任させてもらう事となった者です。え?私が何者かですって?それは番組の中盤にて自己紹介ささていただきますので、その前にこちらをご覧下さい。
魔界時間14:17 帝王都サタンヘイルダム医療特区
瑠空:やっと終わったーっ!
秘書:ご苦労様でした院長。
瑠空:満、例の患者さんあれからどうなってる?
満:アンタの診た通り、記憶を失ってるわね。ただ、名前から全てってわけでもないみたい。何か目的があって行動してたみたいなんだけど、それだけが全然思い出せないんだって。
瑠空:昨日採用した脳外科の先生は何て言ってる?
秘書:脳の機能としては問題ないそうです。その代わり、記憶を司る
瑠空:とにかく、そのエネルギー反応の正体が分からないとねぇ。
秘書:魔界宇宙の医療技術の出来る限りの検査を全て試しております。そのエネルギー反応の正体が分かるのも時間の問題かと。
『同時刻 医療超大国ヴェルナース帝国領 惑星ナイフク クランケア城内』
琴里:ミュゼットさん、お願いがあるんです!
???:こちらの愛おしくも可愛らしいお嬢様は
ミュゼット:何かな?
???:こちらのイケメン女子がこの城の
琴里:私、帝王都サタンヘイルダムから学校に通いたいんです!
ミュゼット:私は君の決めた事に反対はしないし、ここから往復6日かかるからむしろ私から勧めたいくらいだよ。
琴里:じゃあどうしてここから通うなんて言ったんですか?
ミュゼット:それはね・・・
メイドを見るミュゼット
ミュゼット:彼女が反対するからなんだよ。この子もこう言ってるんだ、良いだろう?マツリソウ。
マツリソウ:お言葉ですが、琴里様はまだ10歳。如何に人間に友好的な魔族とはいえ、魔界の文明についていけるとは到底思えません。したがって、ここから通うのに移動時間がかかり過ぎると仰るのであればリモート授業という方法もございます。
ミュゼット:しかしだね、可愛い子には旅をさせろという人界のことわざにもあるじゃないか。
琴里:そうそう!
マツリソウ:可愛い子だからこそお側に置いて守るべきなのです。
カメラ目線で話すマツリソウ
マツリソウ:あ、私がこの番組のナレーターを兼任させていただきますマツリソウにございます。以後お見知り置きを。
ミュゼット:誰と話してるんだい?
マツリソウ:いえ、こちらの事ですのでどうかお気になさらずに。とにかく駄目なものは駄目です。
ミュゼット:君も相変わらず頑固だね、そんなにこの子が気に入ってるなら一緒に行ってこの子の生活をサポートすれば良いのじゃないかな?
マツリソウ:・・・⁉︎何故そんな簡単な事に気付かなかったのでしょうか!そうです、私も共に行けば良いのです!
ミュゼット:マ、マツリソウさん?
マツリソウ:そうと決まれば善は急げと申します!早速お住まいの手配並びに引越しの準備に取り掛かります!
ミュゼット:ちょっ!
急いで執務室を出るマツリソウ
ミュゼット:行ってしまった。
琴里:・・・えっと。
ミュゼット:ただでさえ仕事を完璧かつ速攻で片付ける彼女が本気を出せばあっという間に準備ができてしまうから君も今の内に準備しといた方が良いよ。
琴里:そ、そうですね。
執務室に再び入るマツリソウ
マツリソウ:お待たせ致しました。琴里様と私の転居手続き並びに向こうでのお住まいの確保、琴里様と私の荷造り・配送の完了、
ミュゼット&琴里:はやっ!
ミュゼット:え?完了って、部屋出てから5分しか経ってないよね?
マツリソウ:は?何を寝ぼけた事を仰っておられるのですか?こんなの5分もあれば十分ではありませんか、常識でしょう?
琴里:そうなんですか?
ミュゼット:それはマツリソウさんだけだから!
琴里の手を握るマツリソウ
琴里:ふえ?
マツリソウ:さあ、琴里様参りましょう!私達の愛の・・・じゃなかった!新たな新居へ!
琴里:う、うん。
ミュゼット:今、ポロっと本音が出たね。気を付けて行くんだよ♪
琴里:は〜い♪
深々とお辞儀する琴里
琴里:お世話になりました♪
ミュゼット:いつでも遊びにおいで♪
マツリソウ:さ、フライトの時間が迫ってます!急ぎましょう!
琴里:行ってきま〜す!
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