第13話 スキル熟練度
よーし、部屋に戻ってきた!
この後はどうしようかな。
んー、まずはさっきフォルに貰った魔法の書でも読もうかな!
メニューを開いて持ち物から魔法の書を選択!
まずは神聖魔法からだね!
目の前に豪華な見た目の本が現れる。
おっと、目の前に出てきてビックリして落としちゃった。
拾って中身を確認してみる。
すると突然本が光り出す。
トウカはびっくりして目を閉じてしまう。
次に目を開けた時には本は綺麗に無くなっていた。
どこに行ったのか周りを確認しようとすると頭の中に何かが流れ込んで来る感覚がする。
どうやら、神聖魔法についての説明や使い方が頭の中に直接記録されたようだ。
なるほど、どうやら神聖魔法は一般の人達は基本的に使えないらしい。
使える人達は神に愛された人や神に連なるものしか使えないようだ。
私は天翼族という神に最も近しい種族だから使えるらしい。
そして、神聖魔法の魔法の書を使った事により神聖魔法の威力、効果が高まり、通常のレベルアップだけでは覚えることの出来ない魔法もレベルアップの時に一緒に覚える様になったみたいだ。
具体的にはスキルの最大レベルである10レベルに到達すると成功率100%の蘇生魔法が使えるらしい。
本来は10レベルに上げても成功率は50%ぐらいらしい。
そしてこれが神聖魔法で覚える魔法だ。
レベル1の時にヒール
レベル2の時にリジェネレーション
レベル3の時にキュア
レベル4の時にハイヒール
レベル5の時にイミュニゼイション
レベル6の時にピュリファイ
レベル7の時に自動回復(パッシブ効果)
レベル8の時にホーリー
レベル9の時にエクストラヒール
レベル10の時にリバイブ
魔法の書を読んでいなければ、この半分の魔法しか覚えない。
ほとんどの魔法は名前から想像つくが、ヒール系はその名の通り回復魔法。
リジェネレーションは継続回復効果。
キュアは毒等の状態異常回復。
イミュニゼイションは病気の回復。
ピュリファイは浄化。
パッシブ効果の自動回復は毎秒1%の回復。
リバイブは蘇生。
続けて時空魔法の魔法の書も使用してみる。
先程と同じく情報が頭の中に直接刻まれる。
時空魔法、その名の通り時間と空間を操る魔法。
大半の者が移動用の魔法として使用しているが、この魔法の真髄はそこには無い。
時。つまり過去や未来に作用する。一時的に過去の記憶を見たり未来を予知する事が出来る。
空間。空間を繋ぐことが出来るため、移動用として便利な事はもちろん、空間を捻じ曲げ断絶、破壊する事も可能となる。
レベルアップで覚える魔法はほとんど無く、時空魔法を覚えた上で師事する事しか魔法を習得できない。
さらに経験値も溜まりづらく、レベルが上がりづらい。
レベル1の時にスロー、リターンベース。
レベル2の時にアクセル。
レベル3の時は何も覚えない。
レベル4の時に転移「街」
レベル5の時に何も覚えない。
レベル6の時に短距離転移。
レベル7の時に空間把握(パッシブ効果)
レベル8の時に転移。
レベル9の時に未来視、過去視。
レベル10の時に称号『時空の覇者』獲得
スロー、アクセルは使用された者の速度に影響し、スローは鈍足、アクセルは加速効果を与える。
転移系はその名の通りだが、転移「街」それぞれの街にあるリスポーン場所への転移が可能になり、短距離転移は目に見える全ての場所への転移が可能となり、通常の転移は好きな所へと転移ができる。
未来視、過去視はその名の通り過去と未来を視る事が出来る。
称号『時空の覇者』は時空魔法が強化され、時空を自らの思うように動かす事が出来るようになる。
完全にチートである。
なんか、思ってたよりもすごい魔法なんだね。
時空魔法はレアはハズレみたいな事言ってたし。
神聖魔法はそのまんま凄い効果だ。
あれ、そう言えば神聖魔法覚えてて最初からヒール使えるんだから、あの時のおばあちゃんその場で治せてた?
あぁ、やっちゃった・・・
まぁでもそのおかげでフォルと仲良くなれたし、いい事あったからいっか。
五大神教神殿本部マイホームもゲット出来たしね!
なんか凄いことになっちゃったけど・・・
実感無いけど私、この国の王様みたいな立場になってるんだよね?
あれ、お城もあったけど教皇は神殿に居るし、あそこには誰が住んでるんだろ?
大きな神殿と大きなお城。
もしかして、この国の王様と教皇が対等の立場って事なのかな?
うーん
もうこの辺は考えないようにしようかなぁ。
考えても仕方ないし、私は好きなことして楽しもう!
この後はどうしようかな。
うーん、レアと合流してみよう。
メニューを開いてフレンド欄を確認する。
しかしレアは既にログアウトしている。
「あ、もうログアウトしちゃったんだ」
「確かに、いい時間だし私もログアウトしよう。」
メニューからログアウトを選択する。
視界が光に包まれて現実世界に戻される。
「んー、色々あったし疲れた〜」
「それでもやっぱり楽しいね。」
明日も学校あるしご飯食べたお風呂に入って歯磨いて寝ますか!
全ての事を終わらせてベッドに潜る。
しっかりと目覚まし時計が機能してるかを確認して・・・
それじゃあおやすみなさい。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
朝7時
ジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリ
「んっ、んー、うるさいなぁ…」
ベッドから手を出してガサガサと目覚まし時計を探す。
ばしっと目覚まし時計を止めようとするが上手いこと止められず、手が当たったと思ったら目覚まし時計が顔に落ちてきた。
昨日に引き続きおでこに直撃である。
「いたっ!!」
「もう!最悪!いったいなー」
朝の目覚めは最悪である。
どうやら冬華は学習していないらしい。
そして目が覚めた冬華は洗面所に行き、顔を洗い、歯を磨き、身だしなみを整える。
そして今日も朝食を食べ終わった頃には8時頃になっていた。
急いで準備をして学校へ行く。
「行ってきまーす!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
学校で授業を受けて昼休みになる。
「ねぇ紗希!」
「どうしたの冬華?」
「私ね!王様と同じみたいなの!!」
「・・・・・・??」
冬華の唐突な宣言により意味がわからなくて紗希は首を傾げる。
「なに?どういう事?」
「おっきな神殿あるじゃん?そこに行ったら、なんかみんなに御使い様御使い様って言われてて、気がついたら、あのおっきな神殿が家になったの!」
「ごめん、冬華。もうちょっと詳しく分かりやすく説明してもらえる?」
「なんか、私の種族が関係してて神の使いみたいな扱いになったの。神の使いならこの神殿のトップだよね!よろしく!みたいな感じであの神殿のトップになって私の持ち物になったんだよ!!称号『五大神教トップ』ってのも手に入ったよ!」
「あぁ、うん。また何かやらかしたって事ね。」
「冬華って目を離すとすぐこれなんだから・・・。」
そう言って紗希はジト目で冬華を見つめる。
冬華はなんで?みたいな感じで首を傾げている。
「はぁ、まぁいいや。とりあえず家に帰ったら今日は一緒にエリアボスに行こうよ。」
「次の街には始まりの街アインスになかった設備が色々あるらしいから。」
「おぉー!いいね!」
キーンコーンカーンコーン
「昼休み終わったし、また後でね!」
「うん、またね。」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
家に帰ってから学校の準備だけしてログインする。
さぁ!再びやって参りました!この世界!
今日はレアとやる予定だし、早く合流しないとね!
フレンド欄を見てみるとレアはもうログインしてるみたい!
まずはパーティ申請を送ろうかな。
パーティ申請をレアに送るとすぐにパーティを組むことが出来た。
「レア〜?今どこにいるのー?」
「今日も最初の噴水のある場所にいるよ。」
「了解!じゃあワープで向かうね!」
トウカは自分の部屋にあるワープポイントから初期スポーン地点である噴水広場へとワープする。
レアがどこにいるか辺りを見渡すとすぐに見つかった。
「レアー!ここだよー!」
「トウカ、そんなに大きな声出さなくても聞こえてるよ。」
「えへへへへ」
「今日はどうする?」
「この街周辺のフィールドボス倒したら討伐の証が手に入ったよね?それを全て集めたらエリアボスへの挑戦権が手に入ってると思うけど、ちゃんとある?」
トウカは持ち物を確認してみると、重要アイテムの欄にあった。
「あるよー!」
「それを持ってたらエリアボスと戦うことが出来るんだよ。」
「へー!」
「でも、それが必要なのはこの街から出る時だけで、次の町からは自由にどこへでも行けるんだって。」
「チュートリアルの街みたいな?」
「うん。よく分からないけど、今回だけが特別みたい。」
「行けるところも1つしかないし、次の街からは色々と道があるらしいよ。」
「ずっとゲームやってる廃人達からの情報。」
「そうなんだ!でもやっぱりゲームできる時間が違いすぎてトップの人達との差がどんどん開いちゃうね。」
「そうだね。仕方ないよ。それでも戦い方次第では効率よく強く慣れるから頑張ろうね。」
「うん!」
「それじゃあエリアボスまで行こうか。」
そうしてトウカとレアは街から出る。
トウカは少しでもスキルの熟練度を溜めるために飛行しながら無駄にヒールを自分にかけている。
その姿は光り輝き、純白の翼を生やし空を飛んでいるため、とても目立っている。
レアはそんなトウカをジト目で見ながら距離を取り、他人のフリをしている。
しかし、それは全く意味が無くトウカに話し掛けられ続けている。
そしてある時、レアに向かって鈍足効果を与えるスローを使った。
レアは突然動きが鈍くなりビックリして転びそうになる。
それを見ていたトウカはケラケラと笑いだす。
その時、レアの表情が氷のように冷たくなる。
トウカはやばいと思ってレアに謝り倒し、最後には土下座で許しを乞う。
そうしてようやく許して貰えた。
今まで何回かレアをマジギレさせた事があるトウカは許して貰えたあとも、当時のおっかなさを思い出して顔を青くしている。
しかし少しするとトウカが急に大声を出す。
「やったー!スキルレベル上がった!!」
どうやら神聖魔法と飛行のスキルレベルが上がったようだ。
「えっ?今日初めて使ったんだよね?ちょっと早すぎない?」
「そうなの?」
「うん。スキルレベルって2に上げるためにも大体100回ぐらいは使わないと上がらないんだよ?みんな回数が違うから大体なんだけどね。」
「まじ?わたし、投擲術のレベル上がった時1回しか投げてないよ?」
「すごい。たまに居るらしいけど、ホント羨ましいよ。」
「あっ、そう言えばフォル・・・女神様が言ってたんだけど、熟練度ってランダムで入るらしいから運がいいとすぐにスキルレベルが上がるんだって!」
「なるほど、初耳だけど確かに納得だよ。」
「というか今フォルって言ったよね。誰の事?」
「女神フォルトゥーナだよ!!」
「女神?もしかして、最初のチュートリアルの時に担当してもらって、その時に聞いたとか?」
「違うよ!昨日会って話したの。」
レアはちょっと考えられない話に驚いている。
「会ったって、どこで?そんな話は初めて聞いた。」
「わかんない!でも神殿の奥深くの多分地下だと思う。英雄とか国王とかの中で人格に問題ない人だけが入れる場所らしいよ。」
レアは何でまたこの子は・・・
と言う感じの表情になり、おでこに手を当てている。
「はぁ、なんでトウカはそんな規格外の事ばかりしてるの?このゲーム始めてまだ3日目だよね?もしかして、運営の人と知り合いで色々情報流してもらってる?」
トウカはなんだコイツと言いたげな表情となる。
「何言ってるの?そんなわけないじゃん」
「運がいいだけだもーん!」
「そう、これが運に振ってる人の力って事ね・・・」
「えっへん!」
うちも運に振ろうかな?
いや、今さら上げても仕方ないし、地雷になりそうだからやめとこう。
レアはゲーマーとしてトウカが羨ましくてちょっと考えるが理性を保って堪える。
因みに、トウカのスキルの中でスキルレベルが6に到達してる物があるが、それは大体5000回スキルを使うか敵を倒すかをしないとスキルレベルはそこまで上がらない。
こんなに早く上がってるのは運が作用してるのである。
2人は変わらずに前へ進む。
そのままトウカはスキルを使用しながら前へ。
レアは道中に出てきた敵を魔法で瞬殺している。
魔法を使っているある時、音と共にシステム画面が目の前に出てくる。
ピロンっ
スキル【MP自動回復】を入手しました。
【MP自動回復】
10秒毎にMPを1%回復する。
レベル上昇によって回復量が増える。
どうやらMPを使いまくって、消費したMPが回復する熟練度が溜まったらしい。
嬉しくて声に出る。
「おっ!スキルゲット!」
そしてレアは・・・トウカをジト目で見ている。
「今度は何?」
「MP自動回復だよ!」
「それ、まだうちも取得したばかりなんだけど。」
「魔法使いまくってMPどんどん回復させないと手に入らないんだよ?なんで取得してるの。ずるいよ。」
レアはムスッとしている。
なかなか珍しい光景でとても可愛らしい。
トウカは笑って誤魔化す。
「えへへへへ。」
そうこうしてるうちにエリアボスの出現するエリアへと辿り着く。
____________________
名前 トウカ
種族 天翼族☆1
Lv 13
HP 1460/1460 MP850/850
STR 5 VIT 0
INT 0 RES 0
DEX 0 AGI 10
LUC 480
残りSP0
加護
女神フォルトゥーナの寵愛
LUCの数値を3倍にする
スキル
固有スキル
【飛行Lv3】
【天撃Lv1】
【神聖魔法Lv2】
パッシブスキル
【幸運強化Lv6】
【投擲術Lv5】
【剣術Lv1】
【MP自動回復Lv1】
アクティブスキル
【鑑定Lv6】
【召喚術Lv1】
【時空魔法Lv1】
装備
初心者のナイフ☆1 攻撃力+5
ダイアウルフの剣☆2 攻撃力+30 STR+5
ダイアウルフ兜☆2 防御力+10 AGI+2
ダイアウルフ軽鎧☆2 防御力+20 AGI+2
ダイアウルフ篭手☆2 防御力+10 AGI+2
ダイアウルフ腰☆2 防御力+10 AGI+2
ダイアウルフ靴☆2 防御力+10 AGI+2
所持金
32860G
称号
ユニーク
『友愛を築く者』
住人からの好感度が上がりやすくなる。
『五大神教トップ』
五大神教信者の好感度が最大値になる。
通常
『一撃必殺』
最初の一撃のダメージが5倍になる。
『下克上』
格上の敵と戦う時、全ステータスに10%の補正が入る。
『生命の力』
HPが最大の時に与えるダメージ量が10%増加する。
『ジャイアントキリング』
レベル差による威力減衰を受けなくなる。
『致命の一撃』
クリティカルヒット時、相手の防御力を半分無視してダメージを与える。
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