アイビー初めての休暇
アイビー休暇を知って出かける
目覚ましが鳴り、目が覚める。
洗面台に行って完全に覚めた後着替えて部屋を出る。
階段を下りると隊長がいた。
「おはよう、アイビー」
「おはようございます、隊長」
そう言った後に隊長の手が緑の紙を持っていることに気が付きました。
「隊長それは何ですか」
「ん?これは旅行のパンフレットだ」
「旅行?」
「そうだ、私達は一つの仕事を終えるたびに3日ほど休暇が与えられる」
「休暇」
え?休暇?
「あぁ、私達は仕事の都合上いつ死ぬかわからないからな、仕事を終えるたびに休暇があるのだ」
「なるほど、隊長、私聞いていません」
「え?」
「休暇の事聞いていません」
「・・・本当に?私話さなかった?」
「はい休暇の話は聞きましたが、いつあるのかは聞かされていませんでした。」
「・・・そうか」
隊長は顔を手で覆い、しばらくしてから手を離した。
「すまない説明を忘れていたようだ。今日から三日間休暇があって他の皆は出かけている。」
「そうなんですね」
「・・・本当にすまない
私達は休暇の時に神々が管理している世界に行くことができる。無論、あいつらのように特別な力を持たず、装備も行く世界によっては制限される、文明のある世界ではあくまで一般人として過ごしてもらうのだ。
向こうの世界で問題行為を起こした場合は減給などの処罰が課せられる。
具体的には犯罪を犯したり、世界に多大な影響を与えたりした場合だ
向こうの世界にないものを新しく作ったり、文明を急激に発展させるようなものを作ったり、そういうことが処罰の対象になる。
詳しくは転移課で転移する前に説明される」
「結構厳しいですね」
「そうだな、しかし普通に旅行や観光したりする分には、特に問題はない大丈夫だ」
「そうなんですか、ちなみに隊長はどこに行くのですか?」
「私は文明が生まれる前の世界に行って自然観光だ
結構面白い生物とかいたりするからな、気持ちをリフレッシュするのに最適なんだ。
・・・これを使うと良い」
そう言って隊長はとても分厚い一冊の本を差し出しました。
「これは?」
「それは調査課と記録課が強力して作っている
『不定期刊行 おすすめ世界ランキング トップ10』だ
無数ある世界の中から、景色の美しい世界や文明が進んでいる世界などがランキング形式で書かれている。初めての休暇だろうしこれを使って、自分の行きたい世界を探してみるのもいいだろう。」
「ありがとうございます」
「私のお勧めは913ページから書かれている、温泉ランキングのページだ
気が向いたら行ってみるといい」
「ありがとうございます」
「では、私は行ってくる
・・・今度一緒に飯でもどうだ?奢ろう」
「是非、お願いします」
「・・・本当にすまない」
そういって隊長は部屋を出ていきました。
しばらく隊長からもらった本を読んで思ったことは
世界多いなぁ、決まらないなぁ、です
ジャンルが細かすぎなんですよ
さらに温泉だけでも、総合とか景色とか周囲施設の充実さとか、ランキングも細かいし
もう何がいいのか全然分からない
それに『美味しいものランキング』とか『オススメ穴場世界』とか
行ってみたい世界が読むたびに増えていってああああぁぁぁぁ!!
そう思って頭がパンクしかけながらめくったページには『初めての方にオススメ ランキング』とありました。
・・・・何で最初の方に載せてくれなかったのでしょうか
そんなふうに思いながらも、とりあえずこのランキングの1位の世界に行こう。
そう思い私は転移課に行くために外に行きました。
「・・・と以上が主な注意事項です
基本的に普通に旅行していれば違反になることはありません」
転移課に行った私はいくつかの注意事項を説明されるために、この前の作戦の説明の時に使っていた部屋で説明を受けている
「今回あなたが行く場所は町の治安も良く、町のインフラもしっかりしている安全な場所なので武器の所持は出来ません
何か暴力沙汰に巻き込まれてしまった場合は拳で抵抗するか逃げてください」
「はい」
罰則が怖いから逃げることにしよう
「それとこれが今回行く世界の服になります」
そういってスカートの長い服を渡されました。
「仕事の場合であるなら恰好は好きにしてもらって構いませんが
私用で別の世界に行くときにスーツ姿や学ラン姿で言ったら、変に目立ってしまいます。
私達は一般人ということにしていますので、ここでその世界の一般常識やお金の価値、服装などを教えてから
転移させます」
確かに見慣れない服装で行ったら目立ってしまう
そこから厄介ごとに巻き込まれてしまうかもしれない
それを避けるため、ということなのでしょう。
「わかりました」
「ちなみに服は貸出物ですので破いたり壊したりした場合は罰金ですので注意してください。
それとこれも渡します」
机の上に置いた服の上に皮でできた袋を置きました。
「これはがあなたの財布になります
観光等で転移する人に渡していまして、これは貸し出しではなく専用の物になります。
なくした場合は再製造としてあなたの貯金から引かれるので注意してください。
この財布は生体認証で起動して、あなたが取り出そうとしているお金の金額を、あなたの貯金からぴったり出してくれる代物です。
あなた以外が使おうとしてもただのからの袋になるので悪用されることはありません。
ただしあなたの給料分しか出ませんので注意してください
今回入っている金額は初任給に少しボーナスが入っている分になります」
「あ、はい」
入っている金額は私が今回行く世界のお金に例えると、パン屋などの一般人が1年で働く分くらいの金額だそうです。
太っ腹ですね。
「またお土産等を買うことは構いませんが持って帰るときには検査などをします。
生き物とかいると問題なので検査するだけですので
持ち込んだもの、そのものには特に規則はないです
生きている物以外は」
つまり生き物以外なら何でもいいということですね
「こちらに帰るときは先ほど終えた帰還用術式を使って、こちらに合図を送っていただければ
こちらから転送させていただきます」
「わかりました」
「以上で説明を終わります
隣の部屋に移動してください、転移させますので」
「はい」
温泉楽しみだなぁ
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