駆除開始
部屋戻ると隊長達は各自の部屋に戻っているようでした。
「それじゃあ私達もそれぞれの部屋に戻りますか。明日からは少しハードになりますよ」
「そうですね~それじゃあアイビーさんナギさんまた明日」
「は、はいお疲れ様でした。また明日よろしくお願いします」
お疲れ様とナギさん達は自分の部屋に行ってしまいました。
隊長からもらった鍵を使って自分にあてがわれた部屋に入りました。
部屋は何というか普通でした。殺風景というわけではなくカーペットやタンス、お風呂やキッチン等生活に必要そうなのがあって、窓にはカーテンがついており外にはベランダが付いていました。
一通りの部屋を見て回ったのでお風呂を済ませて、今日のことを思い返しながらベットに入りました。
というか今日でも結構ハードだったのに明日からもっとハードになるのか、辛い。
そう思いながら私はまどろみの中に落ちていきました。
翌日からは、本当にハードスケジュールでした。
撃って走って模擬戦して、日に日に眼の下の隈が濃くテンションが高くなってきているカルセさんや室長と武器の調整をしてと、それを繰り返し続けました。
途中に休憩はあるけどそれでもきついです
途中セラさんが何回か室長に連れていかれたりしましたが。
模擬戦も10対1や5対能力者等、様々なシチュエーションを行いました。
模擬戦中も油断すると負けてしまうほどに皆さんとても強くそして連携もばっちりでした。
そうしてあっという間に作戦当日になりました。
作戦説明は転送課、私たちを今回の仕事の場所に送ってくれる方たちの部屋に会議室があるのでそこを使うようです。
私が部屋についた時にはもう皆さんそろっていて私はナギさんの隣に座るように言われました。
席について少し経ちましたが隊長は時々壁の時計をチラリと見るだけで中々作戦内容を話始めません。
「隊長どうしたんでしょう?」
「何かを待っているみたいよ」
「何か?」
そういった直後に扉が勢いよく開きヘリオ室長が入ってきました。
「シェフレラ隊長!!ご要望通りの新装備!!完成いたしました!!隣の部屋に他の皆さんの装備と一緒に置いておきます!!」
「ありがとうヘリオ室長」
「それからこちらが先ほど廊下で会った能力課の方に頼まれました資料になります。では!!」
と室長は隊長に一枚の紙を渡して去っていきました。
隊長はその紙を読んだ後ニヤリと笑い席を立ち部屋に備え付けてあるホワイドボードの前に立ちました。
「ではこれより作戦内容の説明を始める」
2日前オリュンポス帝国
「こんな作戦でどうかな?」
そういって俺はみんなに作戦について話した。
みんなはポカンとした顔で俺を見ている
あれ?変だった?
「完璧だよ、秋斗」
「えぇ本当にすごいです秋斗さん」
クーティ達が口々にそういうのを俺は少し照れながらも続けた
「じゃあこの通りに騎士団を配置して」
「了解 秋斗」
そう言って部屋を出て行ったのを見ていった後
俺たちに戦いを挑んだことを後悔させてやろうと思いながら笑った
「以上が作戦内容だ」
隊長の作戦を聞き私はこう思った
脳筋だ、と
「隊長」
「なんだ?アイビー」
「もう少し作戦を練りませんか?私は少し強引に感じました」
「残念ながらそうも言ってられないのだ」
隊長は私の方を向き説明を続ける
「転移者に搦め手、毒や人質、暗殺などを行うと必ず失敗する」
「大体が転移者にとって都合のいいことが起きて失敗してしまうの~」
「そうならないために、都合のいいことが起きない内に短期決戦で戦う必要があるのだ」
「そうなんですね。しかし隊長何故この作戦をもっと早くに言わなかったのですか?」
「それについても説明したところだが済まないがそろそろ時間だ。この仕事はいつも我々転移者を担当する部隊と、違反した神を担当する二つの部隊がある。二つの部隊の突入時間は合せないと、神が転移者の力になったり転移者が神の方に逃げたりする場合があるので合わせているんだ。」
そう言って隊長は部屋の出口に向かい
「総員装備を整え転移室に集合せよ」
そういったのちに部屋から出ていきました。
少しして全員が転移室にそれぞれの武器と追加装備として絶縁シートを持って転移室に入りました。
しかしセラさんだけ武器を持っていなく代わりにごつい円錐形の形をした装備を足にはめており、それが太ももまでを覆っていました。
「セラさんその装備が例の?」
「ええそうよ、作戦に伴って私だけ別の装備になったの~かなり歩きにくくて辛いわ~」
そういう割に結構なれているように感じます。
「それよりも~今回の作戦あなたがキーパーソンだから頑張ってね~」
そうなのだ作戦を聞いて脳筋だと思い、次に思ったのが私にこんな大事な役割を?と思ったのだ。
あの時は言えなかったが初仕事でこんな大事なポジションに私を使うなんて不安で不安で仕方がない。
「心配しなくてもいい」
私の不安を感じたのか隊長が声をかけてきた
「作戦を説明した時にも言ったが新しく入ってきた者が失敗するのは当然、そしてそれをカバーするのが上司であり先輩の私たちの仕事でもある」
「しかし」
「それにナギ達からも報告は受けている。アイビー、お前が模擬戦や練習に一切手をぬかずに取り組んでいたことを、私はお前の努力の過程と結果を見て判断した。だから気負わずに自信を持てアイビー」
そう言って隊長は私の肩に手を置いた
「はい!」
「よし、では諸君に作戦前に私から言っておくことがある」
そう言って隊長が話し始めた
「今回もそうだが奴らに同情をしてはいけない。
確かに奴らはこちらの事情やルールを知らずに神の言うことだけを信じて力をもらい世界を渡った。
そのことに関しては彼らも被害者だろう。
しかしだ、それでも我々は駆除しなくてはならない。
何故なら、奴らも元の世界で同じようなことを行っているからだ。
奴らは奴らの都合で持ってきた生き物を飼いきれない、世話できないと捨て
その土地で生き抜こうとしている生き物を害になるからと殺した。
あの生物たちは何も悪いことはしていないのに奴らの都合で捨て、奴らの都合で駆除している。
今回も同じだ、奴らの行為は悪ではなく生き抜いた結果であり。
本当に悪いのは神だ。
だが我々は殺す、そちらの事情など知ったことかと、お前らが駆除される側になったのだと奴らを殺すのだ。」
足元が光始め私の体がどこか違うところに行こうとしている。
そんな中最後に隊長はこう言った
「では諸君、これより外来種の駆除を始める。」
戦いが始まる
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