第9話 久美ちゃんへの手紙
久美ちゃんへ
元気ですか?って言ってもしょっちゅう電話でおしゃべりしてるから、元気なのはわかってるか^_^
今日、先生がポストに入れたクラス通信のなかなかに「お手紙をかこう!」と書いてありました。久美ちゃんはちがうクラスになったから、クラス通信もちがう先生がつくっているけれど、お手紙の事はかいてあったかな。
私のクラス通信は新しい1年生の子にお手紙を書くことになってたよ。書いたらお母さんが学校にもっていくんだって。それでそれを1年生の先生が1年生の子の家にもっていくんだって。それで、さっき書き終わったんだけど、せっかくお母さんに封筒とかわいい紙をもらったから久美ちゃんにもお手紙を出そうと思ったんだ。
1年生の子に書いた私の手紙はどんな子が受け取るのかな。学校がはじまったら、その子に会えるのかな。ちょっと楽しみ❤️
でもなにをかいたらいいのかわからなくて、悩んでたら書くのに1時間もかかちゃった。(久美ちゃんに書くのは簡単なんだけどね)南校舎の前のビワの木はおいしい実がなることもかいてあげたけれど、実がなるのってなん月だったっけ?夏休みの前だった?学校がはじまった時になってるといいなぁとおもったよ。南校舎の1階のトイレは新しくてきれいだけど、お客さんや職員室の先生がよく使うから、あいさつした方がいいことも書いたし、用務員の林さんや図書室の植田先生はとってもやさしいことも教えてあげた。
あと北校舎の3階の鏡には男の子のユーレイが出ることもかこうかと思ったけれど、やめてあげた。こわくなっちゃうといけないから。
久美ちゃんはなにを書く?私にも書いてほしいな。よかったら、だけど。
じゃあね。また電話するね〜。
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