第4話 再誕の儀式
~1~
「フゥ………………」
「ほん、と、ひど、い」
今回は両手両足の
「
独房にいる
名前はレアティーズ。ボクはレアって呼んでる。中性的な顔立ちと声に、
おそらく女性なのだが、レアは男だと言った。ボクは優しい人間なので、何を言わない。
「だいっ、じょう、ぶっ」
レアから言葉を教えられ、今は
ちなみに最初に覚えた単語は「生きてる」と「大丈夫」の二つ。自然に言えるようになったのは皮肉がきいてる気がする。
「そうか」
どう見ても大丈夫ではないが追求してこない。その
「おき、る、ない?」
ボクの言いたいことを理解し、レアは無言でうなずく。
もう一人の同居人は老人で、名前はディミテット。
「まだ、ねる……?」
彼は床に布を
「さぁ、今日も言葉を教えよう。時間が」
「なにっ、いっ、た、わか、るっ、ないっ…………」
残念ながら
「やっぱバカだね、君」
レアはくすりと笑いながらバカにしてきた。
「ムゥ~~~~~~~」
ムカつく。単純にムカつく。しかし応戦しようにも、
「
だが悪い気はしない。
でもそんなこと絶対に口に出せない。
それからボクとレアは夜が
~2~
次の日も
昨日は
(…………変な顔してたな)
レアの感情を
(ボクもあんな風になってしまうのかな?それとも死んじゃう?)
それからしばらくして部屋のドアが開いた。最初にクソ野郎、次にローブを着た
(始めて見る顔……いや、お面を付けてるから顔わかんないや。謎すぎる……)
その謎の男の後ろにクソ野郎の部下たちが続く。
『………………はい?』
思わず声がもれる。クソ野郎の部下たちはスイッチのようなものが付いた、
(
この世界に来てから一度も目にしていない、文明の利器。この世界の
「
クソ野郎の合図で
部下の一人がボクの
ボクはヘルメットを頭にかぶらされ、
「はやくしろ」
クソ野郎が部下たちを
そんな状況も謎の男は
『はやく起きなよ』
(——————————————————————————え?)
謎の男は、この世界に存在しないはずの、ボクしか話せない日本語を口にした。そして、なぜだか
『どうし————』
「始めろ」
クソ野郎の合図がかかり、部下が機械を起動させた。ゴゴゴゴ、と音を立て始める。
「グッ……………」
ヘルメットと
(…………………………???)
針から何かが流れ込んでくる。冷たいような熱いような、表現できない感覚に
だが
「!?」
体中が
「ッ…………………………」
加えて、
(痛みが…………………………………………ない?)
今まで受けてきた
(これはマズイ…………………………!)
少しずつぼやけていく視界、だんだんと遠くなっていく機会の
ボクは意識だけは
『
やけに
なのになぜ、あの不思議な男の声だけが
『これでまた、
そして、男が
(あぁ—————————————そうか)
意識を
(ボクの声だ……………………)
それが何を意味しているのか、ボクにはさっぱりわからなかった。だけど、この
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