第2話 不義・不条理
あくまでボク
朝日が顔をだし明るくなってきた空の下、ボクはそんなことを思いながら川を
よくある話だよ?人が流れているんだ。昔話でも人間が中に入った桃が流れるぐらいだからね。まぁ
「あ……助けないと…かな?」
人間の温もりだとか優しさだとか、そんなものを一切感じることのなかったこの一ヶ月。他人に対して無関心なのが当たり前になってしまったようだ。
「でも
突然ボクの中で何かが
人は自分のいい方向にばかり考えると言われるが、悪いことばかり起きすぎてポジティブに考えないとやってらんない。
とりあえず川から出そう、死んでたら持ち物をいただこうかな。
ひとまず
心臓の
ムカつくほど美人だった。整った顔立ちをしているせいで、性別がまったくわからない。
しかし人命救助のため服を
「…………………………やっぱり男だ」
鼓動を確かめるため胸に耳を当てたが……これ以上は言うまい。
しかし体中に
それからしばらく経って男は目を覚ました。まだ意識が
言葉が通じないとわかっていても話しかけずにはいられない。
「
男はボクを見つめる。ボクを
「?…………あっ」
おじさんや初めて街に行ったときの人々の反応とそっくりだった。
なぜかボクを見ると悲鳴を上げるし、石を投げられたりした。顔を
そんなことを考えているうちに、いつのまにか男は逃げ出していた。
なんて
「アハハ!ノハ!…………ハァ~……」
大きな
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