第15話 菜々子の決意
ひとり暮らしの菜々子…もし 何処か遠くへ行くことになったら 菜々子には捨てなければいけないものがある。それは家族・・・
同時に今までの菜々子に さよならを決めた
沙矢加もいずれ結婚して家庭を持つだろう。
菜々子はその日を楽しみにしていると同時に目標ができた。全ての
財産を家族に使ってしまった どん底の菜々子。その日までに また本職に戻る決意をした。スカウトメールは絶妙なタイミングで
訪れた気がしてならない。
労働に見合わない給料だったが その業界は
現場に立つと お金ではなかった とてもとても深いところにある 生と死の狭間に生きる
人達に携わり 病気で苦しんでいる人に寄り添い お金が要らないと言えば嘘になるが…
菜々子は給料のためではなかった。
現在は祖母の医療費のために支払いを続ける菜々子。半端ない金額だった
今月の家賃はどうしよう…普通なら考えるだろう 悩むだろう。しかし菜々子は違った。
せっかく舞い込んだ本職への復帰。
貯まるに決まってる!常に上を目指す菜々子には この上なく楽しい瞬間だった。
普段の脱力は解決の糸口を辿ることになる。
初めて菜々子は自分が可愛いと思った。
生きたい…。
これまで義務的に働き それが今では貯蓄のために頑張れる!そんな菜々子は明日を追い続けると決意を固める。
祖母を引き取った時 当然 仕事は行けなかったが その時の生活費は月に50万を超えた。
当然 いつか底を突くだろう…。
祖母には申し訳ないが入院してもらった。
仕事へ戻った菜々子だったが やる気は殆どなく 夜勤専従で頑張っていた。
そして自分を可愛いと思った瞬間 病気は治すためになったのだと感じる。
治らない病気もあったが 抑えることはできる。再発しないように…。
脳に影響を与えるであろう病気の原因…
[摂食障害]摂食脳は16歳に発症。誰にも言えず苦しんだ結果だった 出産を機に 一時期 治ったように思わせたが 直ぐに再発!
そして 年齢を重ねても 度々やってくる。
今 菜々子は食事を詰め込む。食べているという感覚はない。無理矢理 詰め込む少量だったが 慣れてきたのかもしれない。
不安はあった こんなに食べてもいいのだろうか…。25年前に太らない体質を作り上げた菜々子。長い戦いだったが 今となれば
頑張ってよかった。
どれだけ詰め込んでも もう太らない。
だんだん お腹が鳴るようになる…「何か食べたい」本能に任せ 食べる。
体質改善と健康を手にした菜々子は有り得ない生命力を持っているのだと思う。
生きると…生きたいと思った菜々子は今日も台所に立つ。そして食べる。
果たして現場復帰を目前として 体力は着いてくるのか…
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