第9話 助けて…
私を好きになった人…末期の肺癌 それに伴い鬱病。我を忘れ この身を削って その人のために毎日毎日 手料理を…多少の知識だけしかないが 1番の薬は菜々子の笑顔だった。
笑っている菜々子が好きだと言ってくれる。
もし この世に神様がいるなら 私の生きれる10年分を この人に与えて下さい。
心で祈り続けながら 台所へ立つ菜々子がいた。菜々子も電柱に掴まりながら 吐血を繰り返し買い物へ通う。私はいいから・・・
もう あの日のような後悔はしたくなかったのだろう。
いつも笑顔でいられるようになった 私を好きになった人…笑顔で居てくれてありがとう
菜々子もいつも笑顔でいられた。
1週間に1回の通院。 彼は鬱病のためなのか
説明も医者の言葉も理解できなかった。
私が聞くから心配ないよと…
菜々子は仕事も辞め とにかく尽くした。
貴方が元気になるまで私は笑顔絶やさず側にいるから だから安心して…。
夜中も ふと目を開けると じっと私を見つめていた。深夜にパンを食べだしたり…。
私が買い物へ行こうとすると 一緒に行きたいと言うようになった。
元気になったね…そんな時 菜々子はさよならを決意していた。
貴方が元気なら それでいいのよ…
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