ライトセーバー×終末世界×少女
荒廃した終末世界で人間が細々と生き残る世界。
何故こんな世界になったかなんて、みんなは知らない。
パパもママも。
だからこんな時に光るオモチャみたいな剣を振り回してるいい大人は馬鹿だって、毛嫌いしてる。
周りの大人もみんな同じようなことばっかり言うけど、私は知ってる。
「ゴースト」って、ライトセーバーを持ったお兄さんは言ってた。
黒いもやもやが色んなところにいるんだ。
パパたちは見えないみたいだけど、お兄さんたちのかけてるゴーグルとかメガネで見えるんだって。
普通の人でもたまに見える人がいるんだって。
ライトセーバーを使ってお兄さんたちは戦ってるんだ。
ゴーストに触られると体が溶けちゃうんだ。みんなは病気だと思ってる。
「そこの建物に入ったぞ!逃がすな!」
「近隣の人は逃げてください!凶器を持った強盗です!」
危ないからお姉さんが強盗だって嘘ついてもみんなを避難させてる。
でも私は見た。
黒い大きなもやもやが割れた窓から入っていった。
大きな建物だから見つからないって今回はお兄さんたちも困ってる。
教えてあげなくちゃ。
「君!危ないから入っちゃダメだよ!」
「こっち来て!」
白い防具をつけたお兄さんや、その周りにいた人を呼んで建物の3階に上がる。
中にも仲間の人たちが居たけど、見つからなくて困ってた。
私はお兄さんの手を引いて奥に連れていく。
部屋の奥に積まれた廃材と木箱を指さして教えてあげた。
恐る恐る足で崩した瞬間、黒いもやが部屋中に広がる。
あとはお兄さんやお姉さんが剣で戦っていつもみたいにやっつけた。
すごくかっこいい。
終わったお兄さんが無線で誰かと喋ってる。
しばらくしたら黒いアーマーのお兄さんがやってきた。
「リーダー。この子が教えてくれました」
「…"目"を持っているのか。教えてくれてありがとう」
ちょっと怖い人だと思ったけど、撫でてくれる優しいお兄さんだった。
この日は家に送ってもらった。
またお兄さんたちに会いたいな。
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