第二話 3人で













「どうか俺らと一緒にイベント参加してくれ


ませんか?お願いします!」


いきなりのことに頭がフリーズする。この状


況を理解できない。こんな簡単に組めるもの


なの?


「なんて?もう一回言って?」


「イベントを一緒にやってもらいたいで


す!」


「俺とやるってことだよね?」


男の方は顔を上げて


「そうです!お願いします!」


「まだ受付終了まで時間あるから向こうで話


そう」






「名前はなんていうのですか?」


「タッキーって言いまーす!」


「ラスです。」


「俺はオケ丸吉之助っていう。長いから丸で


いいよ」



「プッハハッ。変わった名前ですねー」



明らかにバカにしている。しかも涙を流して



いる。そんな面白いか?



「ラス。よろしくな」




「こちらこそ急に無理なお願いを聞いて下さ



りありがとうございます。」



二人は厚い握手を交わしている。交渉成立の


ようだ。



「丸さんはいつからプレイしているのです


か?」


「事前登録からプレイしています。」


「事前登録!?それは大先輩ですね!色々教



えてください!」


反応がクラスの滝川と同じ感じだ。やっぱり



珍しいものなのだろうか。



「知ってる限りは教えようと思います。」



俺がパーティを組んだということは、滝川と



組む予定だったのはなしになる。少しかわい



そうだ。あいつも今頃パーティ探しているの


かなぁ?



二人の会話にタッキーが割り込んできた。


「俺も入れてくれよー!」


おそらくタッキーは頭はそんな良くないと推


測できる。



「ねえバカ兄貴!この人事前登録からやって



る人だよ!」


そしてこの二人は兄弟とわかった。



「そうなのか!俺の友達でもいたし、案外す



ぐにいるなぁ」



ラスはこちらに向き直し小さい口を開いた。



「丸さんに聞きたいのですが」



「なんですか?何でもいいですよ。」



「丸さんが使っているVirtualメガネって今は



倒産しましたけど、株式会社トランセルのも



のですか?」



「そう、そうですね。今も大事に使っていま


す」



「レアですね!売ったら、めちゃくちゃ高い



ですよ!」



「そんなことできないですよ(笑)大事なもの



ですから。」



「今ってバーチャルメガネ取り扱ってる会社



って株式会社R.P.Qですよね?なんでトラン



セルから変わってんでしょうねぇ?」


そんなことわからない。少しの間沈黙が走



る。するとタッキーが眉毛を寄せて言った。



「オイオイ!なんか難しい話してるけど、そ


んなことより、受付行こうぜ!」



「そうだな」



発売までは株式会社トランセルだった。なん



で倒産したのかな?まぁどうでもいいことな


んだけど



急いで受付に向かい無事登録に成功した。



「登録完了しました。では改めてこのイベン


トの説明をしていきたいと思います。今回の


イベントの最終目標は三日間生き残るという


ことです。死んだらおしまいです。期間は一


週間以内です。イベント専用サーバーがある


のですがそこにつながるドアはあらにありま


す。」



受付が指差した方向には3つのドアがある。



「3つドアあるじゃないですか?どれに入れ


ばいいのですか?」



「まずは、あのドアに入るときには3人で入


ってください。それをしないと失格になりま


す。左側ののドアから一日目、二日目、三日


目専用のサーバーです。ゲーム内の一日は現


実では2時間です。ドアに入ったら一日が終


わるまで抜けることはできません。もしも、


モンスターに倒された場合は味方の観戦にな


ります。そしてそれ以降はイベントには参加


できません。簡単に言えば、死んだら終わり


です。期間は7月15日〜22日までです。期間


までに終わらせなないと失格となるのでご注


意ください。」



「絶対死ねないじゃーーん。」


The絶望の表情でタッキーは叫んだ。



「うるさいわよ!バカ兄貴!周りの人が見て


るじゃない。」



妹のラスはかかさず注意した。兄弟ならでは


の光景なので少し新鮮だった。



「次は、ポイントの説明です。」



「あーもー!まだ説明あんの?ラス!後で説


明してくれ。俺は武器屋に見に行ってく


る。」



「行ってらっしゃい……」



さすがのラスも驚いているようだった。俺も


驚いた。多分タッキーは早く戦いたいのだろ


う。引き止めずにそのままにしておいた。






「おーい。タッキー!終わったぞー!」


近接武器の前で悩んでいるタッキーはこちら


に気づき、待っててって合図をしてくる。


彼は大剣を選び、素早く買ってこちらに戻っ


てきた。


「で、どんな説明だった?」



「魔物には1から5までランクがあってラン


クがあって、そのランクに基づいてポイント


が取れるらしい。でも俺らは三人グループだ


からポイントも3分の1だけどね」



3分の1と聞いたタッキーはありえないとい


いそうな顔で反論をしてくる!



「じゃあ優勝できないじゃん」



「何言っての?バカ兄貴!私達最近始めたば


かりじゃない!まず生き残れるかも?マーク


つくのに」



俺は構わず話を続けた。


「でも、3人で倒すからたくさん倒せばいい


じゃん。あと天使のポイントと悪魔のポイン


トというものがある。天使のポイントはサー


バー内にたくさんあるミニミッションをクリ


アしたり、チームで三日間生き残ったりした


らたくさんもらえる。天使のポイント葉多い


ほうがいい。悪魔のポイントは

パーティの仲間を倒したり、

食べたゴミをそこら辺に捨てたり

すると貯まる。このポイントは少ないほうがいい。

「倒した魔物でのポイント

+天使のポイント

−悪魔のポイント」

が最終スコアになるんだよ。」



「わかりやすいな!今何歳?」


教えていいのかと思ったが、断るとそれはそ


れでめんどくさいことになるから答えた。



「15歳だよ」


「まじで!オレと同い年じゃん!よろしくな


ぁ!丸!」






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