第24話 魔人島へ到着

 もちろん大きな木造型の船も操縦は自動操作であり、

 まっすぐに新しい島へと向かった。


 その島はまるで闇そのものであった。

 空には黒い雲が鬱蒼と浮かんでいる。

 島に到着した僕と爺ちゃんは、この島の事を名付ける事とした。


「魔人島でいいと思うのだけど」

「確かにのう、この島には魔人がいてもおかしくないかもしれんのう」


「それと船の中で考えていたんだけど、僕達がいる島の名前だけど、リアル島ってのはどうだい?」

「ふむ、それならファンタリアル島とはどうじゃろう、ファンタジーな世界にやってもきているし、リアルな現実にも戻る事が出来る。わしなりのジョークを交えてみたのじゃが」

「うん、爺ちゃんの案で採用で、これからもファンタリアル島として呼んでいこうよ」

「そうじゃのう、それが一番いい事じゃて」


 そんな事を僕と爺ちゃんは語り合っていた。

 闇色のお花畑が広がる中、 

 どうやらこの島には森らしきものがなかった。

 どちらかというと岩などの小さな山みたいな所が多いし、

 恐らく今までの島で一番でかいとされるだろう。


 今回はエンジェルライフという武器と、

 デビルアーマーを着用している。


 デビルアーマーは持ち主を悪魔の道へといざなう効果があるらしいが、

 それはどういう意味での悪魔なのかは僕には理解出来ない所だ。


 逆にエンジェルライフという武器は、片手剣なのだが、

使用者に翼の恩恵を与え、空を飛翔しながら、魔法を発動する事が出来る。魔法剣と呼ばれている。魔法剣と呼ばれているからには剣としても使用出来るという事だと思う。


屋敷の地下倉庫に仕舞われていた装備品たちは、

 現在アイテムボックスに仕舞われている。沢山入れる事により、アイテムボックスがレベル2に上昇した事もあり、沢山さらに入れられるようになった。


今回この装備にしたのは、

 まるで魔人でも出ててきそうな島だからこそ、その耐性がありそうなデビルアーマーにした。

 逆に魔人に攻撃が効きそうな武器で、エンジェルスタッフを選んだという訳だ。


 歩き続けていると、爺ちゃんが話かけてくれる。


「あそこに何かいたぞ」


 爺ちゃんの助言は僕に勇気をもたらす事となった。

 僕はゆっくりと魔法剣を構えて、

 慎重に近づいていく。


 するとそこには小さな悪魔がいた。

 頭から2本の触手が飛び出ており、 

 背中には小さな翼が生えている。


 闇色の花たちの蜜を舐めているそのモンスターをばれないように鑑定する事に。


【ダークインプ:レベル10】


 現在の僕のレベルが4なので、戦って勝てる相手ではない気がする。

 さらにテイム方法を鑑定する事に、


【ダークインプ:レベル10:仲間条件驚かせる】


 その条件を見た時、

 僕はそれなら出来るかもしれないと思った。

 なので僕はゆっくりとゆっくりとダークインプの所に近づいて行った。

 沢山のお花畑の中を這って行きながら、

 その時は近づいていた。


 普通にバトルしてもこちらの不利は明らか過ぎる程明確である。


 なら仲間にしてしまえばいいのだ。

 少しせこいかもしれないが、

 この方法で行く、


 僕はダークインプが一生懸命蜜を舐めているのを見ながら叫んだのだ。


「わあああああああ」


「ぎゃああああああ」


 ダークインプは仰天の叫び声をあげて、

 後ろに倒れてしまった。

 そして奴はこちらを見て。


―――ダークインプが仲間になりたさそうにしている―――


 放送がみたいな物が流れると、

 僕は頷いて見せる。


「これからもよろしく」


―――おめでとうございます。ダークインプをテイムしました。名前を付けてください―――


 またもやの謎の放送を聞きながら、

 恐らく、この放送は僕にしか聞こえていないのだろうと思うようになっていた。


「ビップという名前はどうだろうか?」


「とても気に入りましたわ」


「てかメスだったんかい」


「悪いのですか? ビップは女性の名前としてとてもふさわしいものですわ、あとビップはインプの世界では有名なやり手の女子だという事を忘れないでくださいなのですわ」

「あ、うん、分かった」

「その釈然としない反応はどういう事ですの?」


「いや、そういう意味ではなくて、これからもよろしくビップ」

「はいなのでうわ」


「間違ってVIPと呼びそうで怖いけど」

「今なんて言ったのですわ?」


「いえ何でもありません、ちょっと僕はこの島でレベルを上げたいので、タンカーになってくれないかな」

「タンカーとはなんですの?」


「身代わり」


「女性に何をさせるつもりですわ」


「君はレベル10のモンスターなので身代わりになってもらうと助かります」


「主人の命令なら致し方ないですわねぇ」



 かくして僕とビップと爺ちゃんのレベリングが開始された。



 僕とビップは闇色の花畑をさまよい続けた。

 そうする事で沢山のインプと遭遇する事になり、

 インプの騙し討ちが始まった。


 まずビップを先導させて、フレンドリーな感じで接する。

 すると敵のモンスターもフレンドリーに接すると、

 隙を見て、エンジェルスタッフでの魔法剣を使う事に、


 攻撃魔法レベル1と言うスキルがエンジェルスタッフにより倍増され、

 さらに光魔法を炸裂させる事で、

 ダークインプの弱点をつく、

 一瞬で消滅するダークインプ、

 1体を倒しただけでレベルが1も上った。


―――レベル5になりました。おめでとうございます―――

―――攻撃力レベル3Maxを習得しました―――

―――素早さレベル3Maxを習得しました―――

―――知力レベル2を習得しました―――

―――畑作業レベル2を習得しました―――

―――攻撃魔法レベル2 を習得した―――

―――アイテムボックスレベル2を習得しました―――

―――不意打ちを習得しました―――

―――暗殺者の資格を習得しました―――

―――魔法使いの卵を習得しました―――

―――戦略を習得しました―――



 レベル5になる事で元あったスキルレベルが上昇した。

 新しく覚えた奴もあるので、祖父の力説してもらう事にする。


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