五、初夏も駆け抜ける
薫風の五月
春眠は ようやく
暁を覚え
あのまどろみを 切り捨てた
起き抜けに 艶めく青葉が
目に飛び込む
やわらかな 春の新芽は
つかの間に 凛々しくなった
ひとひらの さくらの跡が
アスファルトにへばりついてる
つばめが来て
うぐいすは消えた
春を踏み台にして
進まなくては
うつろうけしきは
淋しいか 嬉しいか
どう感じようと
立ち止まらないのは
生き急ぐからだ
思い出はきっと
ついてくる
振り払えば その分だけ
私にしがみつくから
私は無視して
生き急ぐのだ
全力疾走
習作(詩) 石川あかり @stone_river5108
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