エピローグ
「もしもし、部長さんですか?」
「ええ。そうです。そちらは、リーダーの方であってますか?」
「はい。そうです」
「今回は、取材を受けてくれるということでありがとうございます」
「いえいえ。ただ、少しばかり条件を提示しても宜しいですか?」
「ええ。構いませんけど」
「ます、映像を撮ってほしいんです」
「映像ですか?僕ら新聞部ですよ?」
「お願いします」
「まあ、できなくないですけど。それで、どんな映像ですか?」
「仲睦まじい映像を撮ってほしいんです」
「?」
「そして、それを記録してほしくて」
「全然良いですけど、どうしてそんな映像をですか?」
「残しておきたくて」
「?」
「別に仮初めでも良いんです。そんな風景を残したくて」
「はあ」
「それともう一つ。一人でも良いから、私たちのファンを連れてきては来れませんか?」
「ファンですか?」
「ええ」
「……善処しますが、しかし、どうしてですか?」
「私のエゴです」
「エゴ?」
「はい。聞かせたいんです」
「はあ」
「聞かせることができれば、私は満足です」
「はあ」
「この二点です。大丈夫ですか?」
「ええ。わかりました(ファンについては、あの幽霊部員を連れて行けば、なんとか誤魔化すことができるだろう)」
「本当ですか。嬉しいです。よろしくお願いします」
……。
向日葵が揺れた夏 @9mvGF
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