第五章①

 幸せに生きたい。幸せに、生きていたい。幸せに生きるには、人生を楽しまなくてはならない。楽しい事を積み重ね、重ね切った人生こそ、幸せに生きたと言えるのかもしれない。だからこそ、これをしている時が幸せだ、と思える事を、思える事だけを続けなくてはいけないのだ。

 伸るか反るか。勝つか負けるか。堕ちるか、堕ちないか。勝負も女も、どちらの天秤に傾くのかわからない。このスリルが、ギリギリの感じが、たまらなく楽しいのだ。そしてそのどちらかに賭けたのなら、俺は全力でそれを狙いに行く。

 それが、その方法が、俺が人生で幸せに生きていられると感じられる瞬間なのだから。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る