第73話シロの魔法3


思いっきり振り上げた手はシロの頭に乗っけられたが・・

めちゃくちゃわしゃわしゃしていた。しばらくして両手をシロの顔に当て両手で両頬を包む様にしてゆっくりと話した


「シロ!言ってた割には大した事なかったな!!ただ今の歳という事で考えていいのであれば君は、今この大陸で1、2を争うレベルの破壊力を持った魔法使いであるとは思うがね・・。どうだ自分の力を出し切ってそれでも敵わないと感じる今の気分は、スッキリするだろう?今まで色んな人に言われてきた事があるだろうが、安心したまえ君が化け物であるのならば、そもそも君の周りには虫しかいなかったのだよ。そして君が化け物であるのならば、私は神とか神獣とかそんな感じさ長くなったな簡単にまとめよう」


「周りの言葉を信じる前に、私を倒したまえ」


そうミコット先生は言ったのだ、シロは魔法を使うことを許されていなかった。

過去に一度暴発して村を破壊したことがあったらしい、それからずっと使うなと言われ続け、それとは別にハーフエルフとしての問題ダークエルフとハイエルフの種族の問題色んな物を全部一緒くたにして全ての悪意を受けて来たシロにたいしてある種の枷を一つ外したミコット先生の言葉はシロにとってどれぐらいのものであったか。


一言ミコット先生に言われてシロはこう口にしたのだ。


「はい!!私は弱いですね!ずっと化け物だって自分の力は世界を壊すってそう信じていました、怯えていました。とても、とても怖かったんです。でも、全然そんなことなかったです。ミコット先生私を強くしてください。この力を完全に使える様にします。後ミコット先生に勝てるようになりたいです。ミコット先生お願いします」


そう付き物が落ちたかのように泣いているのに、表情や声は明るく笑っていた白と黒の双眸(そうぼう)は真っ直ぐにミコット先生に向いていた。


「最初からそのつもりだよ。後一つ、確かに力は大きくなればなるほどできることは増えるよ。でもね、要は使い方さ、私の魔法の盾が君の心の壁を砕いた様にね、盾でも壊せる物はちゃんとあるんだよ?」


そう微笑むミコット先生に対して力強くシロは頷くのであった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る