第72話シロの魔法2
シロが放った魔法は目でわかる様な変化は持ち合わせていなかった。
火魔法なら火が、風であれば砂や木の葉があれば、水魔法も水が出るし、土魔法も土が出る。
光属性は光源として、闇魔法は不可解に暗闇ができるのだが、
シロが放ったと思われる魔法には通常の目で得られる情報はひとつも存在しなかった。
魔力感知を使えばわかるのだが・・何というか瞬間移動というかマナが空間を飛び飛びで移動してるのだ。
図で言えばこんな感じである。
ーーー・・ー・・・ーー・。
伸ばしが魔力感知ができる時、点が魔力感知ができない時である。
こんな感じで移動はしていたのだが実際は高速で全体をとうしたらこんな感じかなという予想の部分が多かった。
そんな不思議な魔法は一直線にミコット先生の魔法にぶち当たる。
ミコット先生は
「あれ!?思ってたより強いな」
と呟くと魔法の壁を折りたたみ始めた。
縦に二回横に二回折り畳んで一色あたりの魔法の壁を9層に折りたたんでいた。
最初に当たった中央の部分は動かさずに瞬時に判断して強度が足りないこと、打たれた魔法が中央をちゃんと捉えていることを認識した上で魔法の壁を作り変えたのだ。
そんなこんなで魔法の壁を抉っていたシロが放った魔法は最初相当な轟音を出していたのだが(ガリガリガリガリという感じのドリルに近い音だった)それも赤色の9層壁を壊したあたりで静かになった。
シロはやはりというか魔法が消えてその場で座り込んでいた。マナ切れでぶっ倒れなかったのはいい事だろう。
ミコット先生の顔を覗くとすごく満足そうである。
「シロいい魔法だ!私の魔法をまさか破ってくるとは思わなかったよ」
とそんなことを言い出したのだ。
みんながキョトンとした顔をしたのを見てミコット先生は続けた。
「いや、私が出してた最初の魔法クアトロシールドだったら普通に破られてたんじゃないかな消える直前に火の魔法は完全に砕かれていたから9枚分の壁は必要だったわけだろ、属性の相性があるのかよくわからないし単純に考るなら破られてただろうからね」そう楽しそうに言っていた・・。
うん僕たちみんなそれで楽しそうにしてるのは絶対おかしいって思ってるんだけど、顔には出てたんだけど、言わない事にした。
「なんか・・みんな変な顔してるね・・まあいいやそれよりもシロこっちに来れるかな?」
そう言われたシロはヨロヨロとだが、何とかミコット先生のそばまで来ていた。
ミコット先生は思いっきり両手を広げてシロに振り下ろした。
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