第60話 結局変わらないよね・・
ウォーターボールをぶつけてしまったので・・ぶつけたおかげで?
とりあえずは奴らを追い払う事に成功した。
ハーフエルフの子だけが残ったのだが彼女は彼女でポカンとしていた。
俺が目を合わせると、急にハッとしてまた怯えているののか彼女は目線を下にして目元が髪で隠れる様に角度をつけた。
共通言語便利だなと改めて思うよね・・。
「大丈夫?」
と声をかけたのだが俺は三回繰り返した。ダークエルフ、ハイエルフ、エルフのそれぞれの言語に変えてみたのだ。
どの声かけにも反応があったのだが、見た目通りダークエルフとハイエルフの言語が特に反応が大きく体がビクと震えていた。
「とりあえず大丈夫です今年3歳になりました。シンジです。あなたは?」
「・・シロです、あの、ありがとうございました」
この子を改めて見ると顔立ちはエルフの貴賓のあるスッとした顔で何もされていなければ女王様とか言われても信じていまいそうなのだが、白のワンピースは泥やら何やらで元の色がわからなくなっていて、腕や足など身体中に擦り傷や切り傷、内出血などたくさんあり、火傷跡もみられた。とてもじゃ無いがこのままにしってはおけず、
自分は少し考えてから、家に一度連れてくことを思いついた。
「シロさん家に来て?体とか服とか洗う!!ね!!」
と強引に腕を掴んでじぶんの家の方に歩き出す
あたふたと最初はしていたのだが、急に抵抗しなくなり、目というか、顔というか、全体的に表情が無くなったように感じられた。
一度立ち止まり、シロさんに面と向気合うそして下から目を直接見る
「シロさん傷だけでも治せるとこは治しちゃおうか」
そう言いながら、詠唱をする体制に入る、と言っても両足を肩幅に広げて姿勢を正すくらいではあるのだが・・。
「強者に抗い、傷を負い、それでも尚立ち上がる、かの物に生きる為の施しを与えたまえヒール」
光魔法はたまたま、残っていたので、軽い擦り傷くらいなら治せた。
ヒール自体は現代の考え方が良かったのか早くから使える様になっていた・・
ただ劣化版ではあるが・・。
多少でも、信じて欲しくてかけた。のだが、自分の傷が消えていく事にシロの目が少しだけ光を取り戻した。様な気がした。
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