第56話 午後からは予定なしで


スキルのまとめをして、一階のテーブルにまで降りる途中の階段でニーアも一緒になっており始めた。

今日はミーアが自分達の昼食をツッ食ってくれるようでミーアの鼻歌と共に

ベーコンの香ばしい匂いが鼻腔をくすぐる。


自分達に気付いたのだろう

「あら、おはよう昨日は大変だったからもっと寝てると思ったけど二人とも早いおね、もうすぐ出来るから待っててね!!」

とこちらに顔を向けながら片手で卵を割っていた。


器用だな〜と思いながら

お皿の用意を始めていると、ニーアはコップを用意していた。



そんなこんなで3分もしない内に昼食がテーブルに並べられていたので、食事の挨拶をして食べ始める、メニューは目玉焼きとベーコン(正確にはボアという猪のモンスターの塩漬けだが)野菜のスープに、黒パンという感じであった。


シンプルではあるものの、バランスは取れているので、非常に良い昼食であると感じる。ベーコンの香ばしい匂いと滲み出てくる肉汁がなんとも言えない

一品である。多目玉焼きは半熟であり割ると中から黄身が流れ出ており素晴らしい。ただ、一つ物足りなさががあるとすれば、一つというか複数というか・・マヨネーズも醤油もソースもケチャップも何一つとして存在していない事である。


王宮や貴族のコックはレシピを知っているのか、本の中の食事シーンにはケチャップとソースっぽいものは存在している様であった。



塩と胡椒のみでも確かに十分美味しいのだが、味を変えて楽しむという味変ができないことが非常に悔やまれた。


料理自体はできないので、錬金術で作れるかどうか実験してみようと思う。


スープはというと、塩と鳥の出汁が出ているのだが、臭い消しの香辛料が少ないのか少し獣臭が抜けていない様であるため、こちらも錬金術で作れる物で代用品があるか、もしくは代わりになりそうなものを本なんかで見つけてみようと思う。


今日の予定が思わぬところで決まったので、その予定を考えながら昼食を食べ進めていった。


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