第50話断命祭4


残すところが、あの3体が合体したスライムなのだが、

図体が四倍くらいに膨れ上がっているのは気のせいだろうか?いや気のせいでは無い。(反語法ってのはどうでもよくて・・)


あの3人組が囲んでいたおかげか特段あのデカスライムによる被害は特に無い様であった。スライムを中心に三角形を作り10m程の距離を空けていた。

「マルーム様どうしましょう?囲ったのはいいですが・・」

とぽっちゃり

「マルーム様が今考えてるんだから大丈夫・・ですよねマルーム様?」

とガリガリ

「当たり前だ俺を誰だと思っている・・いい案がここまで出ているんだ」

と偉そうな奴


聞こえてる感じでは特に何も考えていなさそうなので、

ミーナに解決してもらう方が早いだろう、


「ニーナ風のまほうでナイフを打ちこめる?」


「出来るよ!任せて!!」

と首を縦に振っていた。


直ぐに詠唱が始まる

「風よ、風よ我の望みに応えたまえ、皆に危害を加えるものを狙い穿て、ウィンドショット」


詠唱の終了と同時にナイフをスライムの方向に投げるナイフの方向は全くと言っっていいほど明後日の方角であるのだが、ナイフは真っ直ぐスライムに向かって行った速さも大の大人が投げるくらいには速度も出ていた。

スライムに当たりそのまま突き抜けて石壁にナイフは当たりカランカランと音を立てて落ちる。


周りで見守っていた大人たちも、あれを見たからなのか、落ち着きを取り戻していた。まあ、子供の邪魔をしないという断命祭の伝統を気にしなければいくらでも方法はあったのだが・・、伝統が守られる事を喜んでおく事にしよう。


スライムはナイフの直撃を喰らっても魔石にならなかったので、自分のナイフを

ニーナに渡してもう一発打てると聞くと、

うんと頷き再度同じ魔法を使う。

二発目もスライムを貫きスライムは魔石になった。あの3人組は口をあんぐり空けて固まっていた。二体目の物よりも大きいものになると思っていたのだが、色がより一層濃くなっていた。その分サイズは小さい様に感じた。それをミーアに渡す。


そんなこんなで断命祭自体は終わり、出店がいつも以上に賑わい始めたになっていた。

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