第49話断命祭3

広場の方を見ると、死にかけのスライム達が鎖で

それぞれ繋がれてはいたのだが、スライム同士が共食い?合体?をし始めてい

た。


そのせいで動きを緩める鎖ごとではある物のスライムが吸収されていくにつれて少しずつスライムの動きが早くなっていった。


トドメを刺せなくて泣いている子供は7人スライムの合体の仕方は2、2、3となっていたので。すぐに動く事にした。

返したナイフを再度借りてきて、スライムに近づいた。

合体しても弱っているのは変わりないので、自分のナイフに火魔法を乗せて思いっきり上段から振りかぶった。体力自体も減ったままなのだろうナイフがスライムに入りナイフを抜いた頃にはスライムの体は原型を保てなくなり、石だけが残った。少しだけ、石のサイズがさっきよりも大きい様に感じた。


横目で見ていたのだが、ニーアも自分とほぼ同じタイミングで行動を起こしていたのだろう。もう一方の2体の合体スライムにトドメを刺していた。

残るは、三体の合体スライムなのだが、流石にあれは、無理がある様な気がする・・・。


子供サイズの身長だからではあるが、大きさが自分の倍はある様に感じる。

というか、大人たちは何故この状態で何もしていないのか、少し不思議だったのだが、先ほど演説していた男が、断命祭で大人が子供を助けることは、とよく分からない事を言っていて。

主催者がそういうのだからスライムを倒すのに手を貸せないでいる様であった。

ただ、その発言を逆手に取った大人たちが自分の子供を広場から抱えて安全なとこまで逃げている人たちはいたので、泣いてしまってその場から動けなくなっていた子達はもういないので、後は3体合体スライムだけである。


トドメを直ぐにさせた俺とニーナ後あの3人組が合体スライムに立ち向かったのだが、3人組は取り囲んではいるものの、一向に攻撃をする気配がなかった。


「ニーナでかいのたおそうよ!」

と声かけすると、うんとだけ言って首を縦に振った。


あの3人組のおかげで、どうやらスライムが暴れないで済んだ様なので感謝しかないなと思いつつ今はあのデカブツだと頭を切り替えた。


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