第37話魔法ってやっぱすげぇ!!
ミコット先生の魔法を間近で見て・・その凄さに驚かされた。瞬間から、胸のドキドキ音が止まらなくなった。
なんというか、本当に、自分の思った通りにもし、魔法が使えるそう先生が教えてくれると思うと。居ても立ってもいられなくなるような感覚に襲われた。
ニーアの方を向けば「すごい!すごい!!すごい!!!」
とぴょんぴょんブンブン尻尾を振り回していた。
やがて爆発の大本が消えた後も細かな火の粉が空全体に舞、風に流されていく様は少し儚くもあった。
と同時に、自分のスキルが、枷になっている事を考えないようにしていたのだが、やはり考えてしまった。
例えば、いや、わかってはいたのだが、スキルを覚えたとしても、次の日には忘れているかもしれないのだ。
出来ていたことが、次の日には出来なくなる、どんなに鍛錬を時間を努力を続けても、寝て起きたら全て意味がなくなっているかもしれない・・とそう思うと少し悲しくなった。
ああ、自分は決して立派な魔法を使うとはできないんだろうなと、そう諦めそうになった。
まあ、自分が諦めたら、復活した魔王に対抗できる人が1人減るのだから諦められんのだけど、とポジティブだかネガティブだかわからないことを考える。
忘却のスキルがどうなるかわからないが、スキルが派生して忘れるという、このクソでかいリスクがなくなれば、なんとかなるのだからと定められていない未来を理由にして考えるのをやめた。
ミコット先生が振り向いて僕たちに語りかけた
「どうだい!?君たち魔法はすごいだろ!!座学で学ぶよりもこっちの方がやる気が出るみたいだね?」
と俺ニーアの目を見つめるそして俺に向き直ってこう言葉を続けられた
「でもシンジは少し落ち込んでる感じかな?君のスキルだとね・・、でもそれでも君はついてる方だと思うよ?君から言葉だけは取られないでいられる、これだけで生きる道はあるんだから、他の英雄はみんな忘却スキルに打ち勝てなかったんだから、君はすでにすごいことを自覚すべきだと思うけどね」
「一つ、ここで僕から宣言だ!!君たちを今世紀最高の魔法使いにすることをここに宣言するよ。大丈夫、天才の僕にかかれば余裕だよ、だからしっかりと着いてきてね!!」
と、胸を張ってそう告げられた。
彼女の宣言は何の根拠もないものであったが、その自信のある立ち方を目にして格好良いと思ったのは、しばらくは内緒にしておこうと心にしまった。
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