第34話やはり体育の座学はつまらない2?
寝ているミーアを見てふと、先生に質問をしてみた。
「ミコットせんせーミーア寝てるけどいいの?」
そう聴くと少し意外な言葉が返ってきた。
「うん、いいんだよ、皆んなそうだと思うけど、聞きたいこと、知りたいこと、してみたいこと、興味があることなんでもそうだけどね。」
と一度言葉を切って俺の方を向く何故か帽子で隠れていない目に力が込めれれているんだろうなと感じた。
「その子が本当にしたいことってさ言われても止められても禁止してもしちゃうでしょ?」
とこちらに顔を向けたまま首を傾げる。
俺は話を遮らないように頷く
「だからその逆も同じもし本当に必要になったり興味が出たり知りたいなしたいなって思ったならきっと勝手にやり出すんだよ。だから、いいんだよ。今その子には・・・ミーアにはこのお話は必要じゃないだけなんだよ」
と、自分に向けられた目線はどこか遠くを見ていて、何故かダリアママと話していた時とは別人のような話し方に思わず息が詰まった。
自分は気になってこう口にした。
「あきらめてるとかじゃないんだよね?」
そう口にするのが今の俺の共通言語の限界であったことが、歯痒かった。
「うん、なんと言うかね、昔の自分に似てるな〜なんて思ったんだよね。私は天才だけど、そうなる前ってさ自分の好きなことしかやってなくてね・・・だから何だろな・・言っても分からないんだよ・・気付くしかなくてどれぐらいかかるかなとか、何をきっかけに気付くのかなとか、後は出来たらそれが取り返しのつかないようなものじゃない事を願いたいなみたいな・・ね」
ふっと一息入れて先生が元に戻ったのを感じた。
「ま、でも君たちはまだ2歳とかだから、これから色々なことをしていけば良いさそれでどうなるかが楽しみなんだから、今は好きな事だけでも山ほどあるんだからどんどんするべきだよね。因みにあんなこと言ったけど、やっぱり話は聞いてくれた方が嬉しいのはあるんだよ。だからシンジ君に期待したいと思うのはここだけの話ね」
と口元が笑っていた。
先生初日であるが、この人に教えてもらえるのは本当に幸せなことなんだと感じた。
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