第33話やはり体育の座学はつまらない1
と、言うことでダリアママが帰ってから早速授業が始まる。テーブルに座り先生自作の子供用テキストをテーブルに広げる。
魔法が使えるようになった人、新しい使い方を発見したひと、こんな魔物を倒したやあんな魔物を倒した。など、一言で言えば、体育の座学だ、非常につまらない体育の座学ほど落胆するものもないのではないだろうか。まあ夏の長距離走とかの例外もあるが、そんなイメージに近かった。
ので、人名や実際の出来事を大分マイルドに理解する事にした。
魔法がいつから使えていたのかは、正直分からないと言う方が正しいのかもしれない。遺跡や発掘品などから予想をすると、現代で言う火を使うようになったとか、道具を使ううようになっただとか、あの辺からなんとなく使われているらしいと言う感じである。と言っても、戦闘や応用の効くようなものではなく単純に火をつける、水を出す、風を吹かせる、土の壁を作るなどの単純なものでしかなく、魔術に流派も何もない状態であったらしい、これらは生活魔法と言われていて、比較的知られているものである。
そんな中でしばらくすると集団での生活が始まってきたらしくそこで火を使う人だけが集まって大きな火を起こしたり、風を使う人と一緒になって魔法を使うようになってきた。
この辺りが集団魔法の初めだとされている。
さて、この時代は特に魔物というような物はいなかったらしく、対動物で使い始めた人が出て来たのが、魔法の方向性を変えるきっかけだったのだろう。
狩人がたまたま撃った矢に火の魔法が当たったというたまたまの偶然のおかげで魔法は対動物対魔物対人に使われていくのだ。
この話を聞いた時に石鹸が初めて出来た由来と似たようなものを感じた。
確か動物の脂が灰と混じって初めての石鹸が出来たと言われているんだよななんて頭の片隅で考えていた。
話が逸れた・・・対動物の一件から魔法を戦闘で使い始めてからは、紆余曲折しながらも、少しずつ確実に今の魔術に近付いたと言うのが大まかな流れである。
そして、横を向いて、開始5分と経たずに寝息を立てているミーアはを見てやっぱり体育の座学だなと思ったのは内緒である。
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