二つの宝箱

 リベルテと僕、隅から隅まで洞窟調べた。満足するまで冒険できた。僕らの前には二つの宝。一番奥の部屋で見つけた、大きな宝と小さな宝。


「宝箱二つを見つけたのは、リベルテだよ。リベルテが先に選ぼうよ」


「鍵、見つけのはムートンだ。だから俺は絶対選ばないぞ」


 リベルテ決めたら譲らない。山での最初の休憩時、僕は最後まで休憩だった。


「わかったよリベルテ。僕は小さい宝箱にする。だからリベルテも大きい宝箱をもらってよ」


 小さな宝箱、リベルテ持ったことがない。中身がある音少しもしない。ムートンだけが知っている。小さな宝箱、見つけたガギでは開かない。


「ムートン。お前はもっと欲張りになれ。その宝箱とお前の持ってる鍵。ちょいと俺に貸してくれや」


「いいけど?えっ、リベルテ!?」


「やっぱり。このちっさいの軽いじゃねぇか。こんなのは、こうしてこうだ!」


 僕からひょいっと宝箱、奪い去ったリベルテ。おもむろに大きな宝箱開けた。そして、大きな宝の中に、小さな宝投げ込むと、あっという間に鍵閉めた。


「リベルテ!僕の宝箱返してよ」


「はっはっはっ!よく聴けムートン。お前の宝と俺の宝はセットだ!セットになった宝箱と、この鍵をお前に返すぜっ」


「まってよリベルテ!大きな宝箱は君のなんだよ」


「その鍵見つけたのはお前!宝箱セットの持ち主はお前なんだよぉ!」


 真っ黒羊と真っ白羊。洞窟の中駆け回る。

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